ScanSnapシリーズを使ってデジタル化したデータが増えていくと、いかに分かりやすく、そして効率的に管理するかというテーマが出現する。例えば、ScanSnapシリーズには「ScanSnap Organizer」という管理ソフトが付属し、EvernoteやGoogleドキュメントといったクラウドサービスとも連携可能だ。スキャンデータをクラウド上で保存/管理していれば、会社と自宅で別々のPC、またはスマートフォンなど、異なるデバイスで同じデータを参照したり、活用できる。

ScanSnapシリーズに標準添付される「ScanSnap Organizer」

ただし、データ容量や転送速度などの問題もあるため、すべてのデータをクラウド管理すると、かえって使いにくくなることもある。クラウドで管理するのは必要なデータだけにして、基本的にはローカルのPCで管理するほうが安心だろう。

大量のデータ、多様なデータを扱うときに便利なのが、PFUから発売されている「楽2ライブラリ パーソナル」という管理ソフトだ。ScanSnapシリーズで作成したデータを紙を扱う感覚と同じように管理できるため、データが増えても分かりやすく、目的のデータを探す手間も少ない。

なお、ScanSnapシリーズの各モデルには、「楽2ライブラリ パーソナル」を同梱したセットモデルが用意されている。「楽2ライブラリ パーソナル」を単独で購入するより、はるかにオトクだ。ScanSnapシリーズの購入を考えている人は、このセットモデルにも注目しておくとよいだろう。

実物のファイルバインダと同じ感覚で使える「楽2ライブラリ パーソナル」

「楽2ライブラリ パーソナル」は視覚的に分かりやすい画面デザイン。ScanSnapシリーズとのオトクなセットモデルがおすすめ

「楽2ライブラリ パーソナル」(以下、楽2ライブラリ)の特徴は、実際のファイルバインダで紙の書類を整理するのと同じ感覚で、さまざまなデジタルデータを管理できることだ。スキャンしたデータを種類ごとにまとめる「バインダ」、バインダを収納する「キャビネット」(書棚)、キャビネットが並んだ「書庫」(部屋)といったように、リアルな紙文書の管理に近いビジュアルな画面構成になっている。

書庫の中から1つのキャビネットを選択すると、そのキャビネットに収納されたバインダが並んでいる。バインダはデザインを変えたり、写真を挿入できるので、目的のバインダも感覚的にすぐに見つかるだろう。PCでのファイル管理に不慣れな人にとっても、現実世界と同じイメージで扱える、分かりやすいユーザーインタフェースだ。

バインダの最初のページには目次があり、項目をクリックするとそのページにジャンプする

バインダをダブルクリックすると、バインダが開いて最初のページが表示される。ページをめくるには、そのページをクリックするだけでよい。ページをめくるアニメーションとともに、次のページが表示される。紙のファイルを、ぱらぱらとめくって読んでいくのと同じイメージだ。見たいページがある場合は、目次の項目をクリックすれば、目的のページへジャンプする。また、インデックスを作っておくと、ページ端のインデックスをクリックして目的のページを表示可能だ。

見た目にもバインダを開いているようにスキャンデータが表示される