"断捨離"やりくり法の次は、"だけだけ"やりくり法

「赤字知らずの家計がラクラク・クリアできる必勝テク その1」では、新しい片付け法として、今、大注目の「断捨離」を家計のやりくりに当てはめた、いわば"断捨離"やりくり法を提案しました。"断捨離"やりくり法を実行すれば、お金を使うこと自体が減り、出費の管理が、かなりラクになるはず。ムダ使いが減った分、あなたの家計は、お金が貯まりやすい"貯蓄モード"に入っていることは確かです。

でも、ここで、気を抜いてはいけません。ムダな出費は、なくなったとはいうものの、日々、生活していくために必要な食料品や日用品を買うための出費=生活費があります。あとは、そこさえ管理すれば、「給料日前にお金が足りなくなったらどうしよう」というストレスからも、「今月もギリギリで1円も残らなかった」という自己嫌悪からも解放されることはもちろんのこと、貯金残高が着実に増えていきます。

そこで、今回は、生活費のやりくり&管理についての解説です。生活費のやりくり法の定番といえば、家計簿。専業主婦ならいざ知らず、家計簿をつけている時間はない。もともと大ざっぱな性格で、使ったお金を細かく記録するなんて、絶対ムリ……では、結局、毎月、使いっぱなしということに。せっかくの"貯蓄モード"も、台無しになってしまいます。

家計簿をつけるのが面倒だったり、そんな時間がないのは、小さな子どもを抱えた主婦も同じです。今どきの主婦の皆さんは、従来の家計簿のかたちにとらわれず、自分がやりやすくて、しかも、しっかりお金が貯まる方法で家計を管理しています。今回は、そんなラクしてできる、生活費の管理法をご紹介します。

どの方法を選択するにしても、まず最初に、共通してやるべきことは、水道・光熱費やガソリン代など出ていくことがあらかじめわかっている出費は、日々の生活費とゴチャゴチャにならないよう別に確保すること。水道・光熱費や携帯電話代など自動引き落とし分は、口座に残すか、引き落とし口座に入金します。残りは、まとめて現金で下ろします。さらに、ガソリン代、習い事代、歯医者の治療代、ヘアカット代、ネイルサロン代、友だちの誕生日のプレゼント代など現金で使う分は、袋などに取り分けます。さて、あとは、手元に残ったお金をやりくりすればよし、というわけです。

残りのお金を5週に分けるだけ管理法

残ったお金を5週で割り、1週分の予算を立てます。あとは何に、いくら使ってもOK。たとえば、残ったお金が10万円なら、月曜日に財布に2万円を入れます。1週間、2万円でやりくりできたら合格。残ったら、翌週に持ち越して、ちょっとリッチな生活をしてもいいし、別に取り分けて、毎週リセットしてもよし。取り分けた分を残し貯めすると、やりくりの成果が実感できます。問題は、週の途中で足りなくなった場合。そのときは、翌週から拝借しても構いません。その分、翌週は、つつましく生活すればよしというわけです。要するに、1カ月全体として、赤字にならなければ、やりくり成功と考えましょう。

この方法のいいところは、(1)買ったものをいちいち記録する手間が要らない、(2)必要な出費の分は確保しているので安心、(3)今月、あといくら使えるかは、手元の現金を見れば一目瞭然など。

カレンダーやスケジュール帳にメモするだけ管理法

「残りのお金を5週に分けるだけ管理法」の応用バージョン。1週分の予算を守るのが難しいという人にオススメです。帰宅したら、財布の中のレシートを見ながら、今日の出費をカレンダーにメモします。スケジュール帳なら、昼休みや帰宅途中の電車の中でメモすることもできます。何に使ったかは書いても、書かなくてもOK。要は金額さえわかればいいのです。使いすぎたかな? 週末に飲み会があるけど大丈夫かな?というときは、出費額を合計すれば、今週あと使えるお金がわかります。カレンダーやスケジュール帳には、外出やイベントの予定も記入されているので、出費予定が把握しやすくなるというメリットもあります。

1日=○○○円ルールを守るだけ管理法

これも「残りのお金を5週に分けるだけ管理法」の応用バージョン。まず、1日に使ってもいい予算を設定します。たとえば、1日=2,000円なら、1カ月の生活費は6万円。1,500円に削れば、4万5,000円。1万5,000円を貯蓄に回せるといわけです。ここでは、わかりやすく1日=1,000円ルールで説明します。1日目に500円使ったら、2日目は1,500円使ってOK。2日目の出費が0円なら、3日目は3,500円使えます。使わなかった分がキャリオーバーでき、ちょっとしたゲーム感覚でやりくりできるのも楽しいかも。平日は節約モードで、週末にド~ンと使うメリハリもOK。問題は、1日の予算をオーバーしてしまった場合。そのときは、超過分がチャラになるまで出費を控えます。

お金を下ろしたら、通帳に記帳するだけ管理法

この方法は、上記3つとは異なり、出ていくことがわかっている出費を、最初に取り分けることはしません。水道・光熱費など口座引き落とし分も、現金で支払う分も、1カ月分の生活費も全部まとめて1つの口座で管理します。1カ月分の生活費を1回にまとめて下ろさず、足りなくなったら、その都度下ろします。出金したら、必ず記帳し、残高を確認。その金額が、今月あと使えるお金というわけです。残金を見ながら、使うペースを調整します。 口座から引き落とされた分は、通帳の「お取引内容」欄に記入されるので、出費の内容が把握できます。つまり、通帳を家計簿代わりに活用するというわけです。自分で出費を記録する手間はゼロ。生活費として口座から下ろした分は、「お取引内容」欄に「ATM」と印字されます。この分を合計すれば、その月の生活費の合計が算出できます。何にいくら使ったかはわかりませんが、要は、給料日までに残高がもてはOKというわけです。

以上、4つの家計管理法は、やりくり上手な主婦の皆さんの最近のトレンドです。自分がやりやすいものを選んで、トライしてみては? やりくり上手な主婦のテクが盗めるはずです。