【インタビュー】
「遂に出たか」――。カシオ「EX-ZR10」の登場を知ったときに、写真家・保坂昇寿氏はそう思ったという。"HDRアート"というデジタルカメラならではの応用技術で、創造力を刺激してくれる新モデルについて、HDR写真専門家である同氏に聞いた。
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写真家・保坂昇寿氏 |
HDRとは、ハイダイナミックレンジのこと。連続して撮影した露出の異なる複数の画像を合成することで、明暗差が大きい被写体のときでも白とびや黒つぶれをおさえ、通常よりも広いダイナミックレンジを得られる技術だ。最近では、HDR機能が搭載されているデジカメが投入されたり、iPhone 4にも同様の機能が採用されるなど、より身近な存在になりつつある。
11月26日に発売されたEX-ZR10も、そのトレンドにのり、HDR機能を備えるが、他機との違いは、まずそれが40枚/秒の高速連写が可能な「ハイスピードモデル」であること。複数枚を合成するHDR撮影では手ブレに注意する必要があるが、高速連写により手持ち撮影も気軽にできるという利点をもつ。
さらに、特筆すべきはHDRを応用したカシオ独自機能「HDRアート」の搭載。写真共有サイト「Flickr」にて「HDR」を検索すると、HDR技術を駆使し彩度やコントラストなどを調整することによりスーパーリアリズム風や、ミニチュア風にした作品が多数寄せられている。HDRアートでは、撮影した画像を解析し、局所的にコントラストや彩度の強弱を変化させることで、そんな絵画調でドラマチックなイメージをワンシャッターで創造できるのだ。
"HDR写真家"との異名を持つ保坂氏は、もとはITライター。結婚のタイミングでライター業を休止し、家業の薬局を営む生活を開始するも、「ライター復帰を目指し、写真の勉強を始めた」のがカメラマンへの第一歩だったという。
「始めたばかりの頃は、全てオートで撮っていたんです。でも、それって自分で撮っているのか、カメラが撮っているのかわからないな、と。僕はそういうことに悩んじゃう人なんです(笑)。
フルマニュアルでの操作を学びたくて、写真家の渡部さとるさんのワークショップに参加して。今のように自分の意思を反映させることができるようになったのも嬉しくて、初期の作品づくりではチルトシフトレンズで箱庭風の写真を撮ったり、いろいろと凝ったことも試していました」……"デジタルカメラ"ならではの表現方法とは…?
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