三洋電機は、2005年11月に発売した充電池「eneloop(エネループ)」が、5周年を迎えたことにあわせて、5歳の誕生会を祝った記念イベントを11月22日に行った。

11月22日に開かれたエネループの5歳の誕生会記念イベント

エネループの着ぐるみも登場して会場を沸かせた

5歳の誕生日を祝うケーキも登場。参加者全員がハッピーバースディの歌を合唱してケーキが登場した(動画はこちら)

会場には、報道関係者のほか、エネループの事業立ち上げに関わった社員や、eneloopを使用している「eneloop friends」の企業関係者などが参加。5歳の誕生日を記念したケーキも用意された。さらに、製品開発当初、ブランド名の候補として、eneloopとともに、「NANDOMO(ナンドモ)」が最後まで残った逸話なども披露された。同社によると、「NANDOMOは日本の主婦をターゲットにしたネーミングだったが、首脳陣から世界に通用するネーミングにしてほしいということでeneloopに決定した」という。eneloopのネーミングは、energy(エネルギー)をloop(循環)させるという意味がある。

三洋電機のエネループ

エネループの同梱、推奨製品の数々

5周年記念モデルとして発売されたeneloop tones gliter

クリスマス向けの限定パッケージも発売されていた

三洋電機 マーケティング本部 アドバンストデザインセンター 清水正人所長は、「2005年11月14日の発売以来、累計出荷は1億5,000万本に迫るものとなっている。我々は、この1本の電池から、エレクトロニクスナンバーワンの環境革新企業を目指す。環境ブランド商品の象徴してこれからもエネループを進化させ続ける」としたほか、三洋電機モバイルエナジーカンパニー市販事業統括部 白井浩明統括部長は、「発売から5年間に渡り、2桁伸張を遂げており、市場シェア70%という圧倒的なシェアを誇っている。現在、62カ国に展開しており、海外の出荷比率の方が多い。2005年の発売にあわせて、『電池を換えれば、未来が変わる。』をテーマに、沖永良部島の小学生に初めてエネループを使ってもらった。その子供たちが確実に成長している。エネループもそれにあわせて確実に成長している。これからの子供たちに対して、"充電池は知っているが乾電池は知らない"という世界を作っていきたい」とした。

三洋電機 アドバンストデザインセンター 清水正人所長

三洋電機 モバイルエナジーカンパニー市販事業統括部 白井浩明統括部長

2005年の発売にあわせて、『電池を換えれば、未来が変わる。』をテーマに、沖永良部島の小学生を起用。その子供たちも成長している

会場では、eneloop friendsによる実際の利用シーンなどがビデオで紹介された。

ALSOKでは警備で利用する懐中電灯で使用する乾電池をエネループに移行、朝日放送では放送で使用するマイクの乾電池をエネループとしたことで、年間3万7,000本の乾電池を削減したという。さらに、穂高岳山荘では氷点下20度での真冬の山でも利用できるエネループの特性を生かし安全を確保しているほか、サンリオやビームスがコラボレーション製品を発売。両備グループでは環境未来型バス「ソラビ」に太陽電池とエアフレッシャーを搭載し、タクシー全車にもエアフレッシャーを搭載していることなどを紹介した。さらに、ローランドが電子楽器の「バッテリーバンドシリーズにエネループを標準採用。タカラトミーが人間型ロボット「アイソボット」や「フラワーロック2.0」もエネループに対応。ソフトバンクでは、モバイルブースターにおいて、iPhone対応化での技術協力を得て、対応表記を可能とした。また、兵庫県立淡路総合病院では、院内で使用される乾電池1,500本を置き換えたり、ミュージシャンや山岳カメラマンなどが、一定の電圧で長時間利用でき、低温時にもパワーを発揮するといったエネループの特性を知り、積極活用されていることも示した。

記念イベント会場に展示されたエネループ製品の数々

eneloopyにはさまざまなデザインが用意されていた

エネループカイロの各製品

2009年9月に発売されたエネループバイク

さらに、これまでに日本をはじめ、タイ、シンガポール、中国、ドイツにおいて、約4万4,000人の小学生を対象にした環境授業を実施し、社員が講師となり、電池から地球環境を考えるといった学習を行っていることも紹介された。