Firefox web browser - Faster, more secure & customizable

Firefox 4 beta 7が公開された。予定されていた期間よりも長い期間をかけてのリリースとなっており、JavaScriptエンジンの大幅な高速化の実現とハードウェアアクセラレーションを利用したレンダリング性能の大幅向上といったメジャーリリースに匹敵しそうな興味深いベータ版に仕上がっている。

こうした機能改善に比べるとマイナーにみえるが、今後のWebアプリケーションの品質を左右することになりそうな機能が追加されている。どういった機能が追加されたかがFirefox 4: OpenType font feature support - Mozilla Hacksにおいて詳しく紹介されている。

Firefoxは3.5でオンラインフォントを利用する機能@font-faceに対応した。3.5ではTrueTypeとOpenTypeを利用できる。3.6では対応フォントにWOFFを追加。IE4から@font-faceをサポートしていたIEを除き、ほかの主要ブラウザも同時期に@font-faceのサポートを開始し機能を強化してきた。この機能はブラウザにおける同一フォントの使用を可能にする。利用するフォントが同一であることが重要になってくるようなワープロアプリケーションやグラフィックデザインなどをWebアプリケーションとして提供するとなると、この機能は欠かせないものとなる。

Firefox 4 beta 7での閲覧例: andとbyが特別なフォントに入れ替わっていること、小文字を大文字フォントで表示する処理などが機能していることがわかる

Firefox 3.6.12での閲覧例

Firefox 4 beta 7ではOpenTypeのサポートが向上しており、CSSから低レベルな操作ができるようになった。-moz-font-feature-settingsで制御できる。これまではOpenTypeフォントのデフォルトの設定でレンダリングしていたが、この機能を使うことでOpenTypeが提供しているさまざまな機能をFirefoxのレンダリングとして活用できるようになる。

Firefox 4 beta 7での閲覧例: 数字が想定しているレンダリングへ入れ替わっていることを確認できる

Chrome 9開発版での閲覧例

Firefox 4 beta 7での閲覧例: フォントが想定しているものへ入れ替わっている

Chrome 9開発版での閲覧例

Firefox 4: OpenType font feature supportにはサンプルが掲載されており、Firefox 4 beta 7とそれ以外のブラウザで比較すると、どういった機能が実現されたのかがよくわかる。Google Docsが英語版に限ってだが、@font-faceの機能を活用してさまざまなフォントをドキュメントで利用できるようにしている。@font-faceはWebアプリケーションで表現豊かなフォントの利用を可能にする。また、フォントの違いでレンダリングが崩れることを防ぐことができる。こうしたフォント機能は今後のブラウザにおいて重要な機能になっていくとみられる。