座長である越前リョーマ役の小越勇輝は、演じてみた感想を聞かれると「まだまだだね」と漫画の決めゼリフで会場を沸かせつつも、「出てくるまではかなり緊張しましたが、いざやってみると本当に楽しかったです」と爽やかな笑顔を見せていた。

部長同士の固い握手。全国優勝へ向けた青学の長い戦いが再び始まる

また、テニミュのキャストが集まって行ったという合宿については、手塚部長役の和田琢磨が「初めてみんなが集まったのが合宿でした。とても厳しい練習でしたが団結力が高まりました」と述べ、青学の対戦校となる不動峰の部長・橘役の上田悠介は「一緒にがんばろうという気持ちになれて、いい経験になりました」と、それぞれ"部長"らしい挨拶で会場を盛り上げていた。

その後は、そのままの流れでプレス向け制作発表会が開催され、エグゼクティブプロデューサーである株式会社ネルケプランニング代表取締役社長の松田氏、『ジャンプSQ』編集長の嶋氏、そしてサプライズゲストとして原作者である許斐剛氏が登壇し、それぞれ挨拶を行った。

まず松田社長は、「今日はキャストも初舞台でとても緊張していました。テニミュは特殊な舞台で、キャストが本番を通して成長していく姿を皆さんに見ていただくことになります。2ndシーズンは新しいエッセンスをどんどん入れて、挑戦していきたいと思っています」と挨拶し、続いて嶋氏が「『新テニスの王子様』がスタートしたのは、『放課後の王子様』を始めるときに許斐先生にお願いに行ったら、先生が『やろうか』と言ってくださったことがきっかけでした」と述べ、さらにそのときの驚きについて「許斐先生は生き方がサプライズ」と語った。

ここで、サプライズゲストとして許斐氏が登場した。

許斐氏の"サプライズ"に関しては、いちファンとして原作でも十二分に楽しませてもらっている

嶋氏の話を受けて、許斐氏は「週刊連載を終えてテニミュの公演を見ていると、やっぱりテニミュの追い風にならなきゃなと思って3ヶ月後には連載することを決めました」と、『新テニスの王子様』開始の裏話を披露し、またテニミュの魅力については、「キャラクターに役者なりの味をつけてくれていて、水戸黄門でいうなら3代目はちょっとワガママだったりとか4代目は優しいとか、一癖二癖あるところがみんなに飽きられず楽しんでもらえている理由なのかなと思います」と原作者ならではの視点で解説した。

最後にマスコミから「現在のテニミュ人気を予想していたか」という質問を受けた許斐氏は、「まったく予想していなかったです。最初は心配がありまして、でも始まってみると『いける』という確証に変わりました」と答え、さらに「普段やらせていただいていることは全部計算してやっているんですけど、テニミュに関しては本当に(ここまで人気になるとは)思ってなかったので、嬉しい誤算です」と喜びのコメントで締めくくった。

2ndシーズンでは演出面でもさらなるパワーアップに期待したい

……最後に筆者の注目キャラクターを紹介しておくので、初めて見るという方はぜひ参考にしてほしい。

小柄ながらもテニスの常識を超えた技の数々で相手を圧倒する越前リョーマ。演じるのは小越勇輝

ボールに回転をかけることで返球を全て引き寄せるという磁石みたいな技を持つ青学部長の手塚。演じるのは和田琢磨

攻撃型のテニスで強さの底が見えない不動峰の部長、橘。演じるのは上田悠介

1試合に1発しか打てないという負担の大きな必殺技「元祖波動球」を操る石田。演じるのは高樹京士郎。なお波動球を喰らった相手は石田以上に大変なことになる

(C)許斐 剛/集英社・NAS・テニスの王子様プロジェクト
(C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会