はじめに、スペックについて確認しておこう。ReadyNAS Ultra 4にはシングルコアのAtom 1.66GHz、ReadyNAS Ultra 6にはデュアルコアのAtom 1.66GHzを搭載している。メモリはいずれも1GBで、従来製品と比べて約2倍のスループットを実現。動画ファイルなどデータの大容量化が進む中、いくらストレージ自体の容量が大きくてもデータの移動やコピー、再生といった操作を行うたびにストレスを感じていたのでは意味がない。その点でReadyNAS Ultraは、スループットの高さを活かした快適な使用感が大きな魅力だ。また、独立で使える2基のギガビットイーサポートを搭載しており、バックアップやiSCSIのトラフィックを別ポートに割りつけられるのも嬉しい点といえる。

本体背面には独立で使えるギガビットイーサポートとUSBポートが2基ずつ装備されている

それではここから、実際の使い勝手を確認していきたいと思う。ReadyNAS Ultraの梱包を解いてまず最初に感じるのが、金属製ボディーを身にまとった高級感のあるデザインだ。そこには“いかにもPC向け周辺機器”といった無骨さがまったくなく、ハイビジョンレコーダーなどの各種AV機器と並べて配置しても馴染んでくれる。

また、見た目だけでなく、製品の造りも秀逸。ReadyNAS Ultraではフロントパネルを開いてHDD収納用のスロットを引き出す構造となっているのだが、スロットの出し入れやロック機構の操作を通じて精度の高さが伝わってくる。大切なデータを保存するにふさわしい金庫のような安心感を持つ製品だ。

ReadyNAS Ultraは、フロントパネルを開いてHDD収納用のスロットが引き出せる構造となっている。もちろんホットスワップに対応しているので、駆動中の抜き挿しも可能だ

くぼみの中にあるスライドスイッチを左方向へずらすと、スロットが取り出せないようロックされる