情報処理推進機構

情報処理推進機構(IPA)は10月27日、クラウドコンピューティングシステムの構築を実施するために活用できる調査報告書を公開した。コンシューマ向けのクラウドシステムを構築するのではなく、主に企業内において業務システムを稼働させる環境としてクラウドコンピューティングシステムを構築する場合の基礎資料として活用できることを目指してまとめられている。コストメリットの観点から特にOSSプロダクトに焦点を絞って調査が実施されている。

社内向けクラウド構築のために活用できるソフトウェアカタログ (全394ページ)

クラウド運用管理ツールの基本機能、性能、信頼性評価基本動作手順書 (全238ページ)

調査対象として取り上げられている主なソフトウェアは次のとおり。

分類 ソフトウェア
仮想化機能 Xen、KVM、VirtualBox
汎用監視・管理ソフトウェア ZABBIX、Nagios、GroundWork Monitor、Hinemos、Xymon
特定監視・管理ソフトウェア virt-manager、oVirt
クラウド運用・管理ソフトウェア Eucalyptus、Proxmox VE、Convirt、OpenNebula、Nimbus
シングルサインオン OpenSSO、Shibboleth、Higgins、Simple SAMLphp
ディレクトリサービス OpenLDAP、OpenDS
分散処理基盤 Hadoop、Skynet
分散ファイルシステム Hadoop、Gfarm
分散データベース CouchDB、HBase、Hypertable、Voldemort、Cassandra

社内向けクラウド構築のために活用できるソフトウェアカタログは394ページの文書に、クラウド運用管理ツールの基本機能、性能、信頼性評価基本動作手順書は238ページの文書にまとめられている。クラウドシステムを構築するOSSはこの文書にまとめられているものにとどまらない。また、文書にまとめられている内容から検討するとしても、かなり多くの事項を検討する必要があるのもまた事実。ただし、この資料を土台として活用する技術やソフトウェアを絞り込むのは最初の取り掛かりとしては取り組みやすいとみられる。

報告書の中でも触れられているが、こうしたソフトウェアは開発が進むごとに競合するプロダクトの機能や特徴を取り込む傾向がある。資料にまとまった段階ですでに情報が古くなっている可能性があるため、最終的にはプロダクトの最新情報をチェックする必要がある。