Xubuntu is a community developed, Linux-based operating system that is perfect for laptops, desktops and servers.

インストールが簡単でサポートするハードウェアも豊富、ソフトウェアのラインナップも充実しているUbuntuはデスクトップやワークステーション用途で便利に利用できる。しかし、ネットブックやスペックの低い昔のノートPCやデスクトップPCにとっては、オーバースペックすぎるところがある。メモリが512MBや768MB、ディスプレイの解像度が1024x768、HDDが20GBといったPCにUbuntuは厳しい。

しかし、一度Ubuntuの便利さの恩恵を受けてしまうと、そうした古いPCやスペックの低いPCでもUbuntuを使いたくなる。特にただブラウザが使えてメールがやりとりできる程度でいいなら、そうしたスペックのPCで十分だ。そうした場合にはXubuntuを試してみるという手がある。

XubuntuはUbuntuをベースに、ウィンドウプラットフォームをGNOMEからXFce4へ変更したもの。XFce4はGNOMEと類似した機能を提供しつつ軽量であるべく開発されているプラットフォーム。GNOMEやKDEの重さを嫌うものの、モダンな機能が必要といった場合に採用されることが多い。Ubuntuのリリースとほぼ同じタイミングで提供されており、Ubuntu代替えのもっとも有力なディストリビューションになっている。デフォルトアプリケーションも軽量アプリが採用されており、ディスクの消費にも優しい。

Xubuntu 10.10インストール初期画面

途中からUbuntu 10.10と同じインストーラが起動してくる。インストール作業はUbuntu 10.10と同じ

XubuntuのインストールはUbuntuのインストールとほとんど変わらない。最初だけ若干違うUIが表示されるが、途中からUbuntuと同じインストーラが起動してくるので、同じようにインストールを実施すればいい。XubuntuはUbuntuと比べれば軽量だが、1024x768といった解像度のPCで利用するにはさらにカスタマイズがほしい。上下のパネルをひとつに集約した上で自動的に隠す機能を有効にしておく。こうすることでちょっとでも上下の高さを確保できる。アプリケーションの起動や設定などはルートウィンドウで右クリックすることで表示されるポップアップメニューからすべて作業できるので、パネルの代わりにこちらを使えばいい。

Xubuntu 10.10のデフォルトログイン後の画面

Xubuntuカスタマイズ後。1024x768での利用に便利なように調整。パネルを廃止し、Compizの機能を活用

Compizの仮想デスクトップの機能を活用

ウィンドウの選択例

ノートPCを使っている場合、グラフィックチップにIntelのチップが使われている場合がある。この場合、Compizが利用できる可能性がある。compiz、emerald、ccsmをインストールしてから一旦compizを実行してみる。compizが有効になるなら、自動起動するアプリケーションにcompizを追加しておく。小さい画面を効率的に扱うには、Compizが提供している各種機能とショートカットキーの活用がキーポイントになってくる。

日本語を選択してインストールするとホームディレクトリの各ディレクトリが日本語になるが、これはターミナルから扱う場合に都合が悪いことの方が多い。次のように変更アプリを起動して、英語表記へ変更しておくと便利。

LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update

低スペックなPCではなくとも、高スペックなPCをより快適に使うためにXubuntuを選択するという方法もある。パッケージのインストールや更新、システムの管理などはUbuntuが提供しているものと同じであるため、新しく操作方法を学ぶ必要もない。