Windows Internet Explorer 9

実行ファイルをダウンロードしようとした場合、ブラウザから警告が出る。そのファイルはシステムを破壊する可能性があるといった旨が表示されるわけだが、ダウンロードするごとに表示されていると、ユーザはその警告に慣れてしまい、自然と無視するようになる。これでは警告の意味がない。安全かどうかの判断がつかない場合にだけ警告がでることが望ましい。

この動作はIE9で実現されることになるという。この新機能の説明が"Stranger Danger" - Introducing SmartScreen® Application Reputation - IEBlogに掲載されている。SmartScreenアプリケーション評価サービスと呼ばれるもので、既存の評価をもとに警告を出すかどうか判断し、従来よりも警告が表示される回数を削減する効果がある。一般的なユーザで年に2、3回しか警告を見ることがないようになるという。

ボタンメニューからセーフティ、SmartScreenフィルター機能を有効にする、を選択して機能を有効化

立ち上がってくるダイアログでSmartScreenフィルターの機能を有効化

SmartScreenアプリケーション評価サービスはボタンメニューからセーフティを選択して、「SmartScreenフィルター機能を有効にする」を選択して有効化できる。この機能が有効になっていると、ユーザがアプリケーションをダウンロードしようとした場合、クラウドで提供されるSmartScreenアプリケーション評価サービスにアクセスしてそのファイルがすでに評価されているかどうかを調べる。すでに評価されているなら何も警告を出さずにダウンロードを実施、危険なサイトからのダウンロードであればダウンロードそのものをブロック、それ以外の場合にはユーザに警告を出すようになる。

すでに評価されているファイルはそのままダウンロードできる

まだ評価されていないファイルもダウンロードまでは作業が進む

評価されていないファイルの場合、その旨がユーザに通知される

操作ボタンを押すと削除するように薦められる

"Stranger Danger" - Introducing SmartScreen® Application Reputationに評価済みのファイルと評価されていないファイルの2つが用意されており、IE9 Betaを使って簡単にこの機能が試せるようになっている。評価されていないアプリケーションをダウンロードしようとすると警告が表示され、ダウンロードしたあとでも削除するように薦められる。

アプリケーションが安全であるかどうかはさまざまな基準から判断されているという。安全なアプリケーションであると認識されやすくするには、デジタル署名を加える、マルウェアとして判断されていないことを確認する、Windows Logoプログラムに参加する、などの方法があると説明がある。