雑誌『+DESIGNING』、雑誌『Web Designing』、『マイコミジャーナル』の3媒体が、様々なジャンルのクリエイターたちを100人連続で紹介していく新企画。第58回は、アートディレクターの山﨑晴太郎が登場。

山﨑晴太郎プロフィール

macla, inc.代表兼アートディレクター。PR会社のクリエイティブディレクターを経て2008年にmacla, inc.設立。グラフィックデザインを中心に、空間・サイン・映像・Webと多様なチャネルのアートディレクションを幅広く手がける。Tokyo Culture Magazine『Apart03』アートディレクター。JAGDA、TDC、NYADC会員。macla, inc.のWebサイトはこちら。山﨑晴太郎の個人サイトはこちら。

Q&A

――この仕事に就こうと思った年齢ときっかけは?

山﨑晴太郎(以下、山﨑)「3歳から大学卒業までずっと舞台演劇みたいなことをやっていたので、自然と表現とかものづくりを仕事にしようと思っていました」

――これまでで一番思い入れのある仕事は?その理由や思い出を教えてください。

山﨑「立教大学デザインポスタープロジェクト(2009年)。独立してまだ半年くらいの、最初の大型プロジェクトだったということもあり、とても思い入れがあります。母校を自分のデザインの力でもう一度ブランディングし直すということに燃えました。デザインだけではなく、企画やコミュニケーション設計まで踏み込んで、しかも立教小・中・高・大と全ての立教学院を巻き込んだ企画が実現できてうれしかったですね。卒業生や学生にも評判がよくて、その後も喜んでもらえているのでありがたいなと思います」

立教大学デザインポスタープロジェクト

――この仕事を辞めようと思ったことはありますか?また、そのきっかけは何ですか?

山﨑「ないです。だけど、目が見えなくなったらやめるのかな、と想像したことはあります。その時は音楽とか本とか作り始めるんじゃないかな」

――これから取り組んでみたいこと、関わってみたい仕事は何ですか?

山﨑「普段から、グラフィックだったりWebだったり空間だったりっていうクリエイティブのチャネルに限定されずにデザインの効果を最適化することをやっているので、ジャンルをまたいだような、建築や映画といった総合芸術と言われるチャネルをやっていきたいと思っています。具体的には、生きてるうちに空港を作りたいです。空港のロゴから、出入国のスタンプ、ポスター、サイン計画、建築などを複合的にデザインして、国をブランディングするような国際空港を作ってみたいです」

――愛用している、思い入れのある道具や本、ものを教えてください。

山﨑「独立した時にプレゼントしてもらったピアスです。ティファニーから出ているフランク・ゲーリーがデザインした作品で、トイレの鏡で見るとちょっと気合いが入ります」

山﨑氏愛用のティファニーのピアス

――尊敬している人を教えてください。

山﨑「特にいません」

――アイデアを練る場所、時間などを教えてください。

山﨑「通勤中のバイクに乗っているときか、たまに行く地元のドトールです」

――1カ月で仕事をしない日は何日ありますか?

山﨑「ありません。あまり境目を意識して過ごしていないので」

――理想的なオフの過ごし方は?

山﨑「仕事とか業界とかが全然違う、地元の友達とサッカーしたり、飲んだりすること」

――趣味やコレクションなど、いま、個人的にハマっていることを教えてください。

山﨑「数学とお土産。数学は、レオンハルト・オイラーについて調べていたら、案外面白くてハマりました。お土産は、最近出張が多いので。『これはここのお土産じゃなくてよくない?』みたいなものを見るのが面白いです」

――お酒を飲みますか?週何日、どのくらいの量を飲みますか?

山﨑「たまに飲みます。週に1~2日くらい。あまり強くないので、1~2杯で真っ赤になります」

――同業でよく飲みにいく、食事をする人は誰ですか?

山﨑「無印良品の設計の白崎さんとか、ロボットの清水くんとか」

作品紹介

左:交通広告『繋がる、作る、魅せる、超える』
CL:バンタンデザイン研究所
AD、D:山﨑晴太郎(macla, inc.)
中央:雑誌『Apart03』vol.0~vol.3
AD、D:山﨑晴太郎(macla, inc.)
右:Dining & Gallery『CLUH』
CL:デザインワークスプロジェクト
AD、D:山﨑晴太郎(macla, inc.)