現地時間1日午前10時(日本時間2日午前2時)に開催された米Appleのスペシャルイベントを受け、アップルは日本国内向けのプレスイベントを開催した。イベントでは日本国内における製品価格があらためて告知されたほか、iPod shuffle/iPod nano/iPod touchの実機が展示されており、短時間ながら筆者もそれぞれの新製品を手にとって試用してみることができた。ここではそのレポートをお届けしよう。

日本国内での価格を公開、Apple TVの販売は未定

プレスイベントの前半は、米国でのイベントにおけるスティーブ・ジョブズCEOのキーノートスピーチの録画映像を日本語通訳付きで上映。参加者の多くはストリーミング中継ですでにキーノートスピーチを視聴していたと思われるが、それでも皆、ジョブズ氏のスピーチに聴き入っていた。

キーノートスピーチの映像が終了すると、スクリーンには新製品それぞれの日本国内における価格が映し出された。この価格についてもすでにApple Online Storeでの予約購入が開始されていたため大きな驚きはなかったようだ。またこのとき、Apple TVについて「日本国内での販売は未定」とのアナウンスもあった。

イベントの前半は、キーノートの録画映像

最後に日本国内での価格が映し出された

マルチタッチ化で大きく生まれ変わったiPod nano

マルチタッチインタフェースの採用で前モデルとは外観・使用感とも大きく変わったiPod nano。ディスプレイのイメージは、iPhoneやiPod touchのホーム画面がアイコン2×2のサイズになったと思ってもらえればいいだろう。ホームボタンなどを装備していないため、スワイプや画面上の長押しなどの操作を活用することになる。

ホーム画面は、まるでiPhoneやiPod touchの画面の一部を切り取ったかのようだ

2本の指で回転させることにより、画面の向きを変更することができる。アイコンの順番の入れ替えなどは、iPhoneやiPod touchと同様にドラッグ&ドロップで行える

Nike+iPod機能を標準搭載。クリップの装備とも相まって、エクササイズへの親和性は極めて高い

FMラジオ機能は、ヘッドホンがアンテナを兼ねる

iPod shuffleとは異なり、底面にDockコネクタを装備。パソコンとの接続および充電はここから行う

左のボタンはSleep/Wake、右の2つのボタンはボリュームのコントロール。これ以外の操作にはマルチタッチを利用する

第2世代に回帰!? コントロールパッド復活のiPod shuffle

第4世代となるiPod shuffleの新モデルは、ちょうど第2世代のiPod shuffleのサイド部分を切り落としたような形状だ。コントロールパッドを装備しない第3世代モデルよりもやや大きくなる。コントロールパッドの復活に伴い、付属のイヤホンは第3世代モデルのApple Earphones with Remoteではなく、通常のApple Earphoneとなるとのこと。

コントロールパッドは第2世代のものと同様のもの

裏面のクリップ部分だけを見る限りでは、新型iPod nanoとほとんど区別がつかない

中央やや左のボタンがVoiceOverボタン。このボタンを押して曲名やプレイリストを音声で読み上げるほか、新たに搭載されたGenius Mixの切り換えもここで行う

これまでのモデルと同様に、クリップで衣類などに留めておける

前モデルと似た外観ながら大きく進化したiPod touch

新しいiPod touchは、他の2製品と比べると外観の変化が小さい。しかしそれでも、よく見ればフロントカメラ/バックカメラの搭載、いっそうのスリム化などの違いがある。また、ホーム画面の「FaceTime」「Game Center」といったアイコンも魅力的な新機能だ。

写真ではわかりにくいと思うが、上部中央にあるのが新搭載のフロントカメラだ

実際にFaceTimeビデオ通話が可能な状態にセットアップされており、米国のスタッフと話すことができた

同じく新搭載のバックカメラ。iPhone 4のバックカメラと同様、720pのHD映像を撮影できる

厚みは第2世代/第3世代の8.5mmから7.2mmへとスリム化。数値以上に薄さを感じさせる