【レポート】
アドビ システムズは9月1日、東京シティ競馬(大井競馬場)にてプレス向けのイベント「Adobe Racing Day」を開催。同社 代表取締役社長 クレイグ・ティーゲル氏が今期のビジネスの状況について説明するとともに、今後の同社の戦略的な方向性などに関する考えを示した。
このプレスイベントが開催された9月1日でティーゲル氏は、日本法人社長就任満2年となる。
同氏は「2009年は他の多くのIT企業と同様に、当社にとっても厳しい1年だったが、2010年に入ってから景況は回復傾向にある」と説明。5月にリリースした主力製品「Adobe Creative Suite 5」(以下、CS5)が「かつてないほどの市場からの好評価を得ている」(同氏)など順調な滑り出しを見せており、同社としても(「昨年よりは良い」という控えめな表現ながらも)事業が堅調であることを強調した。
同社は昨年、Web解析ソリューションを提供するオムニチュアを買収しているが、オムニチュアの製品「Adobe SiteCatalyst, Powered by Omniture」や「Adobe Test&Target」はすでにCS5に統合されている。同氏はこの点について、「"作る"ことに特化したツールベンダーであったアドビ システムズが、"作ったコンテンツを解析し、最適化する"といった工程までを担うソリューションベンダーに生まれ変わったことを意味する」と説明した。
また同氏は、日本市場におけるIT投資の状況についても言及。「投資の抑制傾向は変わらないが、生産性の改善・向上を目的とした投資は上向いている」という見解を示した。
このような背景を踏まえ同社は今後、クリエイティブの領域においてはCS5の訴求を継続。エンタープライズ領域では、金融業や製造業、官公庁、ライフサイエンス分野を主なターゲットとし、Adobe AcrobatやAdobe LiveCycle ES2の販売促進に注力する。
ちなみにAdobe Acrobatに関しては、同社はすでにSaaS型サービス「Acrobat.com」(文書共有やPDF変換などがオンライン上で行える)の提供を開始しているが、同氏は同サービスの日本語対応(日本語の文書のPDF変換)については「2011年中には可能になる」との見通しを示した。
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