【レポート】
日本アイ・ビー・エムは8月29日、同社の研修施設である天城ホームステッドで、プレス向けソフトウェアセミナーを開催した。同セミナーでは、今年4月に選ばれたソフトウェア事業部のエバンジェリスト3名が、同事業部が注力している技術について説明を行った。
初めに、同社のソフトウェア事業を統括する専務執行役員の川原均氏が、ソフトウェア事業の戦略を説明した。同氏は「ソフトウェア事業の戦略は"見える化をすること"であり非常にシンプル」と述べた。
また、世界のIT市場と日本のIT市場において同社ミドルウェア製品の占める割合を比較した場合、日本では低いため、「シェアを伸ばしていきたい」と同氏は訴えた。「日本市場はサービスにミドルウェアが含まれていたり、パッケージの利用が多かったりといった特色がある。今後、当社のミドルウェアの良さを理解してもらうために、サービスにアドオンできるようなソフトの提供などを行っていきたい」
さらに、同氏はソフトウェアの先進的な利用例として、「Smarter Cities」を挙げた。同社は2008年より「Smarter Planet(地球をより賢く、よりスマートに)」というビジョンを掲げているが、このビジョンをさらに「都市」という観点からとらえた具体的なビジョンが「Smarter Cities」だ。
例えば、Smarter Citiesの取り組みの1つに交通量の削減や渋滞緩和があるが、そのためのシステムは「データと測定」「モデル化と分析プロセスの統合」「制御」といったフローで処理が行われる。
データと測定においては、ストリーミング技術によってセンサーからの連続データを処理する。ストリーミング技術とは、大量のデータをリアルタイムで処理する技術であり、同社はその開発に力を入れている。
また、電力や水といったインフラの情報からERPや課金システムまで、すべてのシステムの情報は「シティ・コマンド・センター」で一元管理する。そこで重要なのは「標準に準拠したインタフェース」と同氏。
上記のシステムでは、「予測分析」「最適化」「ビジネスインテリジェンス」というテクノロジーの連携が行われており、各テクノロジーは同社が買収したSPSS、アイログ、コグノスの製品が具現化する。
同氏は未来を創造する先進テクノロジーの中から、優先的に取り組んでいく技術として、「ビジネス・プロセス変革支援技術」「情報分析・予知技術」「クラウドコンピューティング技術」「ソーシャルウェア・コラボレーション技術」「セキュリティ技術」「ソフトウェア・ライフサイクル技術」を紹介した。
これら6つのテクノロジー分野の「ソフトウェア・エバンジェリスト」が今年4月に任命された。ソフトウェア・エバンジェリストとは、担当のテクノロジーを"伝道"する役割を持つ人たちをいう。同社はこれまでさまざまなテクノロジー分野のエバンジェリストを任命しており、今年3月にはその人数が24人に達していたが、今年4月に選定方法を見直して6人のエバンジェリストが選ばれた。以下が、4月に選ばれた6人のエバンジェリストたちだ。
ちなみに、「人が人にモノを伝える際に確固たるモノを持っていないといけない」という川原氏の思いから、エバンジェリストの応募資格に「伝説を持っている人」という項目があったという。興味がある方は、エバンジェリストの方に出会った際に聞いてみるといいだろう。
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