【レポート】

マルチタッチ「iPod nano」、iOS4世代の「iPod touch」を速攻チェック

 

Appleの音楽関連スペシャルイベントの後は毎年のように記事中で「iPod刷新」という言葉を使うが、今年は本当に"刷新"だった。iPod唯一のハードディスクドライブ搭載製品であるiPod classicは現行モデルのままで、またiPodのシンボル的な機能と言えるクリックホイールを備えた新モデルが登場しなかった。大容量、くるくる回してスクロールというかつてのiPodのイメージを新製品から見出すことはできない。代わりにiOSとタッチインターフェイスが、新たなiPodのイメージになろうとしている。

米サンフランシスコで1日(現地時間)に開催された米Appleのスペシャルイベントにおいて、キーノート後に新製品のショーケースが用意されていた。マルチタッチ対応「iPod nano」、A4プロセッサ搭載の「iPod touch」、99ドルの「Apple TV」など、まずは新製品のファーストインプレッションをお届けする。

やはり気になるのは指で触れて操作する「iPod nano」だ。本体は、とても小さい。今回iPod shuffleが第2世代に近いデザインになったため、背面からだとパッと見た感じではnanoとshuffleを見分けにくいほどだ。

左はiPod nanoの背面、右はiPod shuffle。サイズはshuffleがひと回り小さい

小型化とともにiPod nanoからビデオ機能がなくなった。そうした役割はiPod touchにまかせて、nanoは音楽/オーディオ・プレイヤーとしての進化を追求するということなのだろう。写真表示機能は備えるものの、それはアルバムのカバーアートを表示するための機能の延長であるように思う。

"音楽だけのメディアプレイヤー"に対して、今どきどれほどの需要があるかという疑問が浮かんでくるが、音楽を聴きたい人にとってカメラは不要な機能だし、その分コンパクトで軽量であった方がうれしい。

メイン画面のアイコンはユーザーの任意で自由に並べ替え可能

iPod nanoのタッチインターフェイスは、1画面に4つのアイコンが並ぶメイン画面をスワイプし、タップしながら操作する。iOSデバイスに触れたことがある人なら迷わずに操作できるだろう。クリックホイールは親指だけの効率的な操作を実現していたが、それでもMenuなどをカチカチと押すときに流れが止まるような感じがあった。スワイプとタップの組み合わせは、操作の流れがクリックホイールよりもスムースだ。クリックホイールでは、Menuを長押しするとメイン画面に戻れる。同様にタッチインターフェイスでは、画面をタップしてホールドするとダイレクトにメイン画面へ戻る。

タッチインターフェイスはマルチタッチに対応しているが、画面の回転以外のほとんどの操作は親指1本だけで行う。小さくて軽いからタッチ操作の際に安定しないのではないかと思ったが、操作の動きはシンプルなスワイプ、タップ、ホールドだけなので、指先でつまむように持ってすらすらと操作できる。

2本指で回転させると画面の向きを変えられる。背面のクリップを上下左右どの方向にでも使える

iPod nanoのボタン。左からスリープ/スリープ解除、音量調整[+][-]

「iPod shuffle」はコントロールパッドを備えた第2世代に近いデザインに戻った。ディスプレイもコントロールボタンもない革新的デザインはユーザーに受け入れられなかったようだ。しかしVoiceOverは評価された模様で、上部にVoiceOverボタンを備える。

コントロールパッドが復活したiPod shuffle

左に電源/シャッフル切り替えスイッチ、中央にVoiceOverボタン

第3世代より大きくなったとはいえ、第4世代も音楽プレイヤーとして非常にコンパクトだ。iPod nanoはリモート付きのヘッドフォン(または"シェイクでシャッフル")を使わない限り、画面を確認しながらの操作になるが、iPod shuffleのコントロールパッドは指先だけで操作できる。これを便利に思うユーザーは意外と多いかもしれない。

「iPod touch」は第3世代よりも薄く軽量になったが、手にとって「スリムになった!」と実感するほどの違いではない。しかし、使い始めると「この薄さで……」と感嘆してしまう。Retinaディスプレイの表示は精細で美しく、A4プロセッサによってiOS 4が軽快に動作する。カメラおよびマイクの内蔵でiOSアプリを活用できる幅が広がり、iPod touchがiPhoneの強力なライバルに成長してきたと思わせる仕上がりだ。

VGA画質の写真とビデオ(最大30fps)を撮影できるフロントカメラ。新しいiPod touchではFaceTimeが可能

720pのHDビデオ撮影をサポートする背面のカメラ

Retinaディスプレイでテキストがくっきりと表示される

iOSはバージョン4.1

ストリーミングデバイスに変わった「Apple TV」は、Apple製品にしてはめずらしく外観がチープだ。99ドルという価格を優先した結果なのかもしれない。米国ではNetflixやAmazon Video on Demandをサポートするストリーミングデバイスが100ドル以下で販売されている。人気の高いRokuは59.99ドルからで、またゲームコンソールのストリーミングサービス対応も進んでいる。

このような状況の中で、映画をレンタルしたり、Netflixのストリーミングサービスを利用するためにApple TVが選ばれるかは疑問だ。だが、11月リリース予定のiOS 4.2で実現する「AirPlay」を使ったiPad/ iPhone/ iPod touchとの連係は興味深いものだった。例えばiPadで映画を再生している最中にAirPlayアイコンをタップすると、すぐにTVでのストリーミング再生に切り替わる。ほかにも数タップでiPhone内の写真をTVでストリーミング表示できるなど、TVを通じてiOSデバイス内のコンテンツを大勢で楽しめる。個人的には、iOSデバイス(+Mac/ PCのiTunesライブラリ)とTVを結ぶ周辺機器と考えた方がApple TVが魅力的に見えてくる。Apple TVは1カ月後に出荷開始される予定だが、評価するのはiOS 4.2の登場を待とうと思う。

小さいものの、デザインにこだわりが感じられないApple TV

キーノートでのAirPlayのデモ。iPadでAirPlayアイコンをタップしてApple TVを選択

iPadで再生していた映画が、TVでのストリーミング再生に切り替わった

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