Google Chrome runs web pages and applications with lightning speed.

GoogleがHTML5や最新のWeb技術の可能性を示す興味深いデモンストレーションを公開した。バンドグループ"Acrade Fire"と協力して、音楽、プロモーションビデオ、Web技術、ブラウザ、Googleマップ/ストリートビューを連動させるという試みだ。最新のChromeをベースにGoogleの提供するWebサービスとHTML5の技術を使って構築されており、今後の展開を示唆する事例として興味深い。この音楽エクスペリエンスはThe Wilderness Downtownで公開されている。

最新のChromeでThe Wilderness Downtownにアクセスし、住所を入力してからサービスを開始する。しばらくロード時間が必要になる。ロードが完了するとGoogleマップ/ストリートビューと連動したプロモーションビデオが流れる。プロモーションビデオの様子をいくつか次に掲載する。

The Wilderness Downtown / Chrome 7開発版 - 開始時に住所を入力する

Arcade Fire, アルバムThe SuburbsからWe Used To Waitの音楽が流れるとともに、走り続けるプロモーションビデオが流れる

走り続けるプロモーションビデオと指定した住所近辺にGoogleマップ/ストリートビューが同時に表示される

人物がまわりを見渡す動作と、Googleマップ/ストリートビューの回転する動作が連動して実施される

左上の領域はキー入力とマウス操作を受け付けるキャンパス。描画した文字や木に鳥が飛んできて停まる動きを見せる。鳥はウィンドウをまたがってほかのウィンドウへも移っていき、自分の入力したエリア、Googleマップで表示されるエリア、プロモーションのエリアがつながっているということを強調

プロモーション中に巨大な木がいきなり生えてくる効果がはいると同時に、Googleマップ/ストリートビューにも同じ効果が現れ、連動していることを示す

このプロモーションビデオはユーザが入力した住所と連動して動作する。日本のすべての住所が指定できるわけではないが、うまくいくと自分が知っている風景が"We Used To Wait"の音楽と合わせて眼の前でプロモーションの一部として表示されるという興味深い体験ができる。プロモーションビデオに表示される走る人物が、まるで自分が住んでいる街を背景にプロモーションビデオを撮ったようになるわけだ。もちろん自分が住んでいる場所ではなく、世界中のどこの街を指定してもいい。

複数のウィンドウを操作して、かつ、ウィンドウの間を鳥がまたぐように飛んでいくというアニメーションも興味深い。ウィンドウがポンポンと表示されるデモはあまり気分の良いものではないが、ChromeとWeb技術が実現できる機能を示す例として興味深い。また途中でユーザからテキストの入力、マウスによる画像の描画を提供しているところも面白い。インタラクティブであり、見るだけのコンテンツではないという点が強調されている。