【ハウツー】

USBメモリからソフトを起動する - 「HD革命/BackUp Ver.10」

    沢渡和希  [2010/08/23]

    USBメモリから「HD革命/BackUp Ver.10」を起動する

    USBメモリから起動している「HD革命/BackUp Ver.10」

    「HD革命/BackUp Ver.10」は、製品CD-ROMから起動することが可能だ。ローカルディスクを対象にしたバックアップや、あらかじめ作成したバックアップファイルを対象に復元する機能が備わっている。一般的な環境であれば使用頻度は低いものの、コンピュータが起動しなくなった場合など、突然のトラブル発生時には頼りになる機能だ。ちなみにArkランチャーからツールを起動して作成するブータブルCD/DVDは、バックアップデータをメディアに内包した復元環境のため、各コンピュータ固有のバックアップデータを作成するのであれば、便利な機能となる。ただし、汎用性は劣ってしまうだろう。

    本来なら製品CD-ROMを使用すれば、大抵のトラブルに対応できるが、問題はCD/DVDドライブを内蔵していない小型ノートPCやネットブックが操作対象となる場面。言わずもがな製品CD-ROMが使用できないため、コンピュータが起動しなくなると、内蔵HDDを取り外して、デスクトップコンピュータなど別のコンピュータ経由で操作を行わなければならず、不便なこと極まりない。そこで思いつくのが、製品CD-ROMの一部(起動およびバックアップ・復元操作を行うプログラム本体)をUSBメモリに展開する方法だ。

    そもそも、製品CD-ROMはWindows PE(Preinstallation Environment)というプレインストール環境を用いて自身を起動し、HD革命/BackUp Ver.10の起動を実現している。Windows PEに触れたことのある方ならご存じのとおり、起動メディアの制限が設けられていない。そこで、Windows PE 3.0によるブート環境をUSBメモリ上に構築する手順を紹介しよう。

    ちなみに本操作によって発生するトラブルは自己責任となる。USBメモリ上で操作した結果に関しては、メーカーサポートを受けることはできないのと同時に、ソフトウェア使用許諾書に書かれた使用許諾のとおり、最大2台までのコンピュータでしか使用できない。これらの条件を踏まえた上でチャレンジして欲しい。

    USBメモリの準備を行う

    さて、最初に起動可能なUSBメモリの作成から取りかかる。本来は持ち運び可能な外部記憶装置という印象を受けるUSBメモリだが、コンピュータから見れば、HDDやCD/DVDドライブとほぼ同列に扱われるデバイスだ。そのため、USBメモリを起動可能にする操作が重要ポイントとなるが、同操作はGUIから操作できないため、管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、DiskPartコマンドを使って操作することになる。

    まずは、中身が削除されても構わないUSBメモリを用意し、コンピュータに接続する。作業の大まかな流れはDiskPartコマンドを実行し、USBメモリの選択および初期化。パーティションの作成とアクティブ化(起動可能にする)。そしてフォーマットとドライブ文字割り当てを行うというものだ(図01~10)。

    図01 <スタート>メニューの検索ボックスに「cmd」と入力し、列挙された同名のショートカットファイルを右クリック。メニューから<管理者として実行>をクリックする

    図02 管理者権限としてコマンドプロンプトを起動したら、「diskpart」と入力して[Enter]キーを押す。これでDiskPartコマンドが起動した

    図03 「list disk」と入力して[Enter]キーを押すと、コンピュータに接続されたストレージデバイスが列挙される。画面の例ではUSBメモリが「ディスク7」となっていることを確認できた

    図04 「select disk 7(USBメモリのディスク番号)」と入力して[Enter]キーを押すことで、今後の操作対象がUSBメモリに切り替わった

    図05 「clean」と入力して[Enter]キーを押すと、USBメモリの初期化が行われる

    図06 「create partition primary」と入力して[Enter]キーを押せば、パーティションが作成される

    図07 「list partition」と入力して[Enter]キーを押し、続いて「select partition 1」と入力して[Enter]キーを押す。ディスク選択時と同じように、パーティションの選択が完了した

    図08 「active」と入力して[Enter]キーを押すと、USBメモリのアクティブ化(起動可能設定)が行われる

    図09 「format fs=fat32 label=HDB10 quick」と入力して[Enter]キーを押すと、図07で選択したUSBメモリのパーティションがフォーマットされる

    図10 「assign」と入力して[Enter]キーを押すと、ドライブ文字の割り当てが行われる。続いて「exit」と入力して[Enter]キーを押せば、DiskPartコマンドが終了する。あとはコマンドプロンプトの<×>ボタンをクリックして作業完了だ

    コマンドプロンプトからの操作に慣れている方は、実行する各コマンドを下記にまとめたので、こちらを参照した方が簡単に操作できるだろう。なお、ここ数世代のコンピュータをお使いであれば、BIOS操作から選択できるブータブルデバイスから、USBメモリが選択できるので大きな問題とはならないが、Windows XP時代のコンピュータでは、USBメモリを起動できない場合があるので、あらかじめご了承頂きたい。

    DiskPartコマンドの操作内容

    list disk
    select disk {USBメモリのディスク番号}
    clean
    create partition primary
    list partition
    select partition 1
    active
    format fs=fat32 label=HDB10 quick
    assign
    exit

    USBメモリにファイルをコピーする

    USBメモリの準備を終えたら、今度は製品CD-ROMから起動に必要なファイルをコピーする。まずは製品CD-ROMをCD/DVDドライブに挿入し、エクスプローラで開くと、いくつかのファイルやフォルダが並んでいるはずだ。ここから「BOOT」「EFI」「SOURCES」の3フォルダと、「BOOTMGR」の1ファイルをUSBメモリにコピーする(図11~12)。

    図11 製品CD-ROMをエクスプローラで開き、「BOOT」「EFI」「SOURCES」「BOOTMGR」のフォルダおよびファイルを[Ctrl]キーを押しながら選択し、[Ctrl]+[C]キーを押す

    図12 次にUSBメモリを開いて[Ctrl]+[V]キーを押せば、図11で選択したファイルおよびフォルダが、USBメモリにコピーされる

    あとはそのままコンピュータを再起動するか、USBメモリの取り外しを行い、起動するコンピュータに再接続する。USBメモリからコンピュータを起動すると、Windows PE 3.0が起動し、自動的に独自のランチャーが起動するはずだ。今回の製品CD-ROMは「HD革命/BackUp Ver.10 with HD 革命/Partition EX」を使用しているため、簡易的なランチャーが起動する。あとは製品CD-ROMと同じ操作手順なので、必要に応じてバックアップ・復元といった操作を行って欲しい(図13~15)。

    図13 通知領域にあるデバイスの取り外しアイコンをクリックし、

    メニューからUSBメモリを選択。これでUSBメモリの取り外しが可能になった

    図14 USBメモリをコンピュータに接続し、起動デバイスとしてUSBメモリを選択すれば、USBメモリからHD革命/BackUp Ver.10用Windows PE 3.0が起動する

    図15 製品ロゴをクリックすればHD革命/BackUp Ver.10が起動し、ドライブのバックアップや復元といった操作が使用可能になる

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