夏休みも始まり海外旅行に出られる方も多いことだろう。最近では日本で普段使っている携帯電話をそのまま海外でも利用することができようになっている。しかし、現地の携帯電話を持っていると結構便利なのはご存知だろうか?

今回は、前編、後編の2回に分けて、中国・上海国際空港に設置してある自動販売機で買えるプリペイド携帯電話の買い方、使い方を紹介する。

現地の携帯電話のメリットとは?

日本の携帯電話も今ではほとんどの機種が国際ローミング対応となり、海外に持ち出してそのまま利用できるようになっている。通話料金やパケット代は日本国内と比べて割高になってしまうが、ソフトバンクの「海外パケットし放題」や、NTTドコモの「海外パケ・ホーダイ」といった海外滞在中に毎日定額でパケット利用できるサービスが登場している。そのため2~3日程度の海外出張であれば、日本のケータイだけを持っていっても事足りるケースが増えている。

だが、渡航先で現地の携帯電話を持っていると何かと便利だ。例えば現地で自分の携帯電話に電話をかけてもらう場合、相手の人はたとえ隣にいたとしても日本へ国際電話をかけなくてはならない。また割高な利用料を念頭に置いておかないと、翌月に思わぬ額の請求が……なんてことにもなりかねない。

これが現地のプリペイド方式の携帯電話を持って使っていれば、残高がなくなれば発信できないので使いすぎる心配もない。また、その国の電話番号を使用するため、一緒に旅行している人や現地の人から電話をかけてもらう際も気軽だ。

とはいえ、海外で携帯電話を買うのは慣れていないと難しい。販売している場所や料金体系などを事前に調べておかないと、現地到着後すぐに購入することはできない。

携帯電話の自販機がある上海国際空港

だが中国の上海では簡単にプリペイド携帯電話を買うことができるのだ。なんと空港にプリペイド携帯電話の自販機が設置されており、誰でも手軽に購入することができる。

その携帯自販機は、上海浦東国際空港のターミナル1、ターミナル2の到着ロビーに設置されている。また羽田からの路線が到着する上海虹橋空港にも設置されているそうである。今回は浦東国際空港で実際にその自動販売機でプリペイド携帯電話を購入してみた。

上海浦東国際空港到着ロビーに設置されている携帯電話自販機

販売されているプリペイド携帯電話

料金は4種類、携帯電話本体は「無料」

プリペイド携帯電話の自動販売機には大きく「手机」と書かれている。これは簡体字中国語で「携帯電話」の意味である。プリペイド携帯の販売価格は4種類で、人民元、ユーロ、アメリカドルが使える。自販機は通貨ごとに3つに分かれているが、販売されているプリペイド携帯は同じものだ。価格は以下の通り。なお自販機では紙幣のみが利用できる。

人民元 400/600/800/1000元
ユーロ 50/75/100/125ユーロ
USドル 60/90/120/180ドル

この金額は丸々プリペイドの通話料金として利用できる。では携帯電話本体の代金はいくらなのだろうか? なんとこの通話料金を払えば携帯電話は無料、タダで入手できるのだ。もちろん高スペックとは言えないエントリーモデルなのだが、端末が無料とはなかなか面白い。ちなみに購入したプリペイド携帯の電話番号はパッケージの外箱に記載されている。

電話番号は153からはじまる11桁

パッケージ内には端末とACアダプタ、利用マニュアルなど

さて前編では、現地の携帯電話のメリットと購入方法を紹介した。後編では、後編では、購入したプリペイド携帯の操作方法、現地での活用例について解説する。