【レポート】

2つのミニッツリピーター機構搭載、ドゥラクール『BIREPETITION』が初披露

    松田あきら  [2010/07/13]

    スイス・ジュネーブを拠点とする高級時計ブランド「deLaCour(ドゥラクール)」。同社のオーナーの一人であり、デザイナーでもあるPierre Koukjian(ピエール・クックジャン)氏がこのほど、旧友の天才時計師、Christophe Claret(クリストフ・クラーレ)氏と再びタッグを組み製作した、世界初となる2つのミニッツリピーター機構を搭載したコンプリケーション・ウォッチ『BIREPETITION(ビレペティション)』を携えて緊急来日した。2010年1月、ドゥラクールのジュネーブオフィスを訪れた際はまだ、サンプルの状態だった。このたびの完成品は、世界に先駆けて日本でお披露目されることになった。

    『BIREPETITION(ビレペティション)』

    ミニッツリピーターとは、簡単なレバー操作により、時・分・秒をそれぞれ異なるチャイムによって知らせる機能。コンプリケーション(複雑時計)の花形的な機構であり、機械式時計に同機能が組み込まれると、価格も"天文学的"なものとなる。

    「BIREPETITION(ビレペティション)」には、このミニッツリピーターが2つ組みこまれており、時を表示する一部分を共有化するなど、世界初の技術により、厚みを最小限に抑えてある。2つのムーブメントを、内部に並列に並べたものではない。年産2個。トータル製造個数は22個。

    今回の"2つ"のミニッツリピーターといったように、ドゥラクールにとって「2」という数字には理由がある。ピエール・クックジャン氏は、以下のように語ってくれた。

    「日本では陰と陽、西洋では天使と悪魔といったように、相反するもの2つで1つという思想があります。光と影のように、どちらかが欠けてしまったら本質は成立しません。ドゥラクールのあらゆる作品には、こうした考えを込めているのです。また、この作品には6分ごとに流れ星が現れますが、動きが速く目に留めるのは難しいでしょう。見ることができたらラッキーです」。

    Pierre Koukjian(ピエール・クックジャン)氏

    ムーブメントは、キャリバーDC288(パテントNo. EP 1 770 453)。手巻き。振動数18,000A/h。世界初のダブル・ミニッツリピーター機構搭載。2本のレトログラードハンドによる、ダブルタイムゾーン表示。ビッグデイト表示(6時位置)。ムーンフェイズと6分おきのシューティングスター表示(2時位置)。約50時間のパワーリザーブ。総パーツ数は666個。1億2,600万円。

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