The SeaMonkey project is a community effort to develop the SeaMonkey all-in-one internet application suite.

FirefoxのデザインチームメンバーのひとりであるAlex Faaborg氏は先日、Firefox 4ナイトリービルドおよびFirefox 4 beta 1のデフォルトデザインを「Tabs on top」に変更した旨と、なぜそうした意思決定をおこなったのかを機能的な側面も絡めながら説明した。この説明を受けて、SeaMonkeyの開発者であるKaiser Robert氏がHome of KaiRo: My Thoughts About Tabs On Topにおいて所感を述べている。数年来考えてきたことを説明するよい機会だという説明があり、SeaMonkeyの方向性を位置づけるドキュメントとして興味深い。

SeaMonkeyはMozilla Application Suiteから派生したブラウザ。Netscapeの流れを汲むFirefoxはもともとはメーラやチャット、HTMLエディタなども含んだオールインワンの統合アプリケーション(Mozilla Application Suite)だった。しかし、Appleが自社ブラウザSafariの開発にGeckoではなくKHTML (WebKit)を採用したことを契機に、よりシンブルであるべきとしてブラウザ部分をFirefoxとして、メーラ部分をThunderbirdとして独立させた。ほかの機能もそれぞれ個別のアプリケーションへと独立している。

SeaMonkey 2.0.5実行例 - ブラウザ

SeaMonkey 2.0.5実行例 - メーラ

SeaMonkey 2.0.5実行例 - HTMLエディタ

SeaMonkey 2.0.5実行例 - チャット

しかし、従来のMozilla Application Suiteのような統合アプリケーションを望む声もあった。そうした声に応えたプロダクトがSeaMonkeyだ。Mozilla Application Suiteの直接の後継機的な位置づけにあり、SeaMonkeyのUIはNetScapeの最終版によく似ている。

Kaiser Robert氏はMy Thoughts About Tabs On Topの中で、Alex Faaborg氏の説明した内容は一般に適用できるものであり、ブラウザやメーラ、HTMLエディタ、チャットなど単一のウィンドウとしてもタブに統合した状況でも使えるようにするには、「Tabs on top」のデザインを採用するのが自然だとしている。SeaMonkeyでアプリケーションをタブに統合するには「Tabs on top」を採用することになるだろいうというわけだ。最初はユーザから反発もあるだろうが、慣れの問題とみているようだ。

「Tabs on top」の有益性を認めながらも、SeaMonkeyとしてはブックマークバーやメニューバーのUIなど、SeaMonkeyとして必要になるUIをどのようにデザインと融合させていくのかを検討する必要があるだろうということも説明している。今後の方向性としてSeaMonkeyにも「Tabs on top」のデザインが適用される可能性があることがわかり興味深い。