正式発表される前、ネットには「バーに落ちていた」というiPhoneの新製品らしき画像が広まっていた。それを見る限り「アップル製品ぽくないな」と誰もが思っていたはずだ。しかし、実際にiPhone 4を手にとってみると、その「高級感」に胸をときめかせてしまう。側面のステンレス部材をサンドイッチするように2枚のガラス素材で挟んでいる。iPhone 3GSに比べると、かなり角張ったデザインに生まれ変わったが、これがまたカッコイイ。

本体幅も小さくなり、ぐぐっと凝縮したようで、まるで高級腕時計のようなたたずまいを感じさせる。借りたのはブラックの本体だが、しまりのある雰囲気があって惚れ惚れする。実はホワイトも、それなりに高い質感があって、購入予定者としてはどちらを選ぶか本当に悩ましいはずだ(発売当初はブラックしか買えないが)。

右側面にマイクロSIMスロット、左側面には音量調節ボタンとサウンドのオン/オフスイッチが設置されている

iPhone 3GSとサイズを比較。iPhone 3GSは115.5(H)×62.1(W)×12.3(D)mm。iPhone 4は115.2(H)×58.6(W)×9.3(D)mm

iPhone 4の上部には、オン/オフ/スリープ・ボタン、3.5mm・ステレオヘッドフォンミニジャック、ノイズキャンセリング用マイクが設置されている。下部には、マイク、30ピンDockコネクタ、内蔵スピーカーが並ぶ

iPhone 3GSと厚さを比較。薄くなっているのがわかる

もしも、オプション品となる6色の「バンパー」を購入する前提であれば、色合いの相性がいいホワイトを買っておくことをぜひオススメしたい。

バンパーは、ホワイト/ブラック/ブルー/グリーン/オレンジ/ピンクの6色。iPhone 4の側面に装着できる

外観にうっとりしている場合ではない。電源を立ち上げて、またも驚くのが、噂の網膜ディスプレイだ。これがまた美しすぎる。写真や文字が実に鮮やか。特に文字は、PC向けWebページの全体を見ようとするとその実力が如実にわかる。細かい文字であればあるほど、iPhone 4の網膜ディスプレイはきっちりとキレイに表示しているのだ。

ディスプレイの解像度は960×640ドット。とにかく、ちょっとしたPC向けウェブページだったら、全体をちゃんと表示してくれるのだ。

網膜ディスプレイは様々なシーンで「美しい」と実感できる。そもそも、ホーム画面のアイコンも色鮮やかで文字もきれい。Webページやメール、さらには動画コンテンツまでくっきりと表示する。この美しさを体験するだけでも「iPhone 4を買って良かったかも」とココロから実感できると思える。それくらいのインパクトを秘めている。iPhone 3GSやiPhone 3Gユーザーが、網膜ディスプレイを見てしまったら、間違いなくiPhone 4が欲しくなるはずだ。

またiPhone 4ではIPSテクノロジーにより、視野角もかなり広めとなっている。iPhone 3GSと比べるとその差は歴然。iPhone 4であれば、斜めから画面を見ても、キレイな表示を実現しているのだ。