【インタビュー】

薄毛に悩む時代は終わった!? - 専門医に聞いた"飲む育毛剤″の凄い実力とは

日本人男性の3人に1人が悩んでいるともいわれる薄毛。「そういう体質なんだからどうしようもない……」と嘆くしかなかったのは過去の話。いまや薬を飲んで薄毛を治せる時代らしい。薄毛治療の専門医である佐藤明男医師(東京メモリアルクリニック・平山 院長)に、男性型脱毛症(AGA)の原因や、話題のAGA治療薬「プロペシア」についてうかがった。

母方のおじいちゃんの頭が"予言"!?

成人男性の薄毛のほとんどが男性型脱毛症(AGA)だといわれている。かつてはあんなに黒々していた髪になにが起きてしまったのか……。佐藤医師にAGAのメカニズムを説明していただいた。

佐藤明男医師(東京メモリアルクリニック・平山 院長)

第二次性徴期にいわゆる「男らしい」体をつくってくれるのがテストステロンという男性ホルモン。このテストステロンは、5αリダクターゼと呼ばれる酵素の働きによりジヒドロテストステロン(DHT)に転換される。このDHTは成人男性にとっては悪玉男性ホルモンで、頭髪を細く柔らかくしてしまう。これによりヘアサイクルが短くなり、成長しきれずに抜けていき、それにより毛包(毛根)が小さくなる。すると小さい毛根からは細い毛しか生えなくなる、という悪循環が起きるという。

AGAになる人とならない人は何が違うのか? 「十分な睡眠やバランスのよい食事を心がけ、ストレスをためこまないことは大事なこと。ただ、これまで解明されているところでいえば、大きな要因は遺伝です」。佐藤医師はこれまでに一卵性双生児3組を診断。高校卒業後は生活環境や仕事が異なったにもかかわらず、いずれの双子もまったく同じように脱毛していたという。

「特に母系由来が強いといわれているので、母方の祖父が薄毛の場合は、自分も薄毛になる可能性は高いといえるでしょうね」と佐藤医師。おじいちゃんの頭に"心当たり"がある人は、心しておいたほうがいいかもしれない。  

学会も認めた"実力"、夢の薬「プロペシア」とは?

今年4月、日本皮膚科学会が、治療や植毛など10種類の対処法について科学的視点から検討した結果を「薄毛治療のガイドライン」としてまとめた。そこで「リアップ」(大正製薬)とともに最高ランクのA(強く勧められる)の評価を受けたのが万有製薬のAGA治療薬「プロペシア」だ。

プロペシアは1998年にFDA(アメリカ食品医薬品局)によって正式に認可を受けた錠剤タイプの薬。日本では2005年に厚生労働省が認可している。主成分の「フィナステリド」が、テストステロンをDHTに転換させる5αリダクターゼの生成を抑制する。万有製薬の調査では、プロペシアの服用を6カ月以上続けた男性の約90%が効果を実感しているという。

「以前は、薄毛で悩む患者さんがいても『体質だからほうっておくしかありません』と帰ってもらうしかなかった。"手の施しようがない"病気だったわけです。それが今はプロペシアで進行を抑制し、さらに改善することもできる。治らないものが治るようになったのですからすごいことです」

スキップして帰る患者も

佐藤医師は、「治らなかったものが治る」プロペシアの"実力"にいち早く着目。国内で認可される前の1999年から個人輸入する形で処方を開始。服用が10年以上の人も数十人いるが、みな「再生し、進行抑制」状態をキープしている。

実際に髪が戻った人の感想はどうなのだろうか? 現在27歳の男性は、プロペシアを服用して3年。24歳のころ「合コンしてもライトが当たる真ん中の席には座れないんです」と嘆いていたが、脱毛は改善し、治療2年後に結婚。「髪があるとないとではぜんぜん違いますよ」と喜んだそうだ。患者のなかには、脱毛の改善を確認し、スキップして帰った男性もいたという。

「プールが怖い、抜け毛が怖くて朝枕元を見られない、風が怖くてテニスができない…。コンプレックスや髪が抜けることへの恐怖心に苦しんでいる人も多い。それが髪の悩みが小さくなることで、気持ちも明るく前向きになる、それは見ていてはっきりとわかりますね」と佐藤医師。ちなみに佐藤医師自身もプロペシアを服用中だ。

1カ月の費用は飲み会1~2回分程度

プロペシアは医師の処方が必要な薬。まずは医療機関で受診することが必要だ。自由診療で、価格も医療機関などで異なるが、佐藤医師が院長を務める「東京メモリアルクリニック・平山」の場合は診療費や薬代などで、年間10万円弱、1カ月あたり8,000円程度。飲み会1~2回分程度だ。まずはAGAであるかどうかの診断をし、薬の内容や副作用などの説明をした上で、プロぺシアを処方している。

医療機関の選び方だが、毛髪専門のクリニックのほか、内科や皮膚科でも処方してくれるが、事前に電話で価格などを問い合わせたほうが安心だ。佐藤医師は「知り合いに会うことが多い自宅や職場の近くより、通勤途中の真ん中ぐらいの位置にあるクリニックがおすすめ。周囲の目を気にすることもないし、通いやすい」とアドバイスする。

服用方法はいたって簡単。「1日1回、1錠を内服する"3秒育毛法"です」と佐藤医師。叩いたり、もんだり、塗ったりする手間は一切ない。あえて難点をあげるならば、服用をやめた時点で効果は消え、脱毛は再び進行し始めるということ。つまり「もう髪は必要ない」という環境や気持ちになるまで"半永久的"に服用しなくてはいけないという点だ。

10年前の自分に出会えるかも!?

効果はどれくらいであらわれるのだろうか? 個人差はもちろんあるが、佐藤医師によると効果を判断するひとつの目安となるのは6カ月。頭部の毛髪の状態を写真などで記録すると、変化がわかりモチベーションも保てるといい、同クリニックでも写真による記録を基本としているという。

どこの部位から"戻る"かも気になるところ。「録画テープを逆回しにしたように、最近抜けたところから戻り始めます」と佐藤医師。「服用を続ければ、10年くらい前の状態までは戻る可能性はありますね」とのこと。

「髪が減ってもオレはオレ」「薄毛もまた味がある」と自然体に生きていくのももちろんありだ。とはいえ「髪は自分の"ディスプレイ"のひとつでもある」(佐藤医師)という考え方もある。悩んでいる間にも脱毛は進む。ひとむかし前には考えられなかった、ただ飲むだけという"3秒育毛法"。せっかくだから試してみてはいかがだろうか。

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