2010年4月よりテレビ東京系6局にて放送がスタートしたTVアニメ『HEROMAN』。第一部となる「スクラッグ編」も一段落し、新たなる展開が期待される本作だが、今回は、主人公・ジョーイ役として声優デビューを飾った小松未可子が語ったメッセージを紹介しよう。

ジョーイ役の小松未可子が語るTVアニメ『HEROMAN』

――まずは簡単に小松さんが演じるジョーイについて教えてください

TVアニメ『HEROMAN』でジョーイ役を演じる小松未可子。プロフィールはこちら

「家が貧しくて、お婆ちゃんと2人暮らしなんですけど、ジョーイがバイトで稼いで家計を支えているという、すごく尊敬できるキャラクターです。でも、まだ13歳の中学生で、どこか気弱なところもある、可愛らしくて、ちょっと中性的な男の子ですね。あとヒーローに憧れています」

――今回、小松さんは声優初挑戦ですが、声優を目指したきっかけは?

「もともとアニメがすごく好きだったんですけど、声優というお仕事に興味を持ったのに、何かきっかけがあったというわけではないんですよ。アニメが好きだという話をしていたら、事務所の方に、『じゃあ、ボイスサンプルを録ってみる?』と言われまして、右も左もわからない状態でボイスサンプルを録ってみたところ、それから2、3カ月後ぐらいにオーディションのお話をいただいたという感じですね」

――その作品が『HEROMAN』ですか?

「そうなんですよ。初オーディションが『HEROMAN』でした」

――初めてのオーディションはいかがでしたか?

「それまでに受けていたオーディションというのは、自己紹介をして、自己PRをして、渡された台本で芝居をするといった感じで、基本的には目の前にいる審査員の方に、自分をアピールするといったものだったんですね。でも、声優のオーディションは、自分の名前と役柄を言って、あとは事前に渡されたセリフを読むというシンプルなもので、監督やスタッフの方々は後ろから見ているんですよ。オーディションで後ろから見られるというのは初めてのことだったので、それですごく緊張しちゃって……」

――予想していたオーディションとまったくちがっていたんですね

「渡されたセリフは掛け合いのところだったのですが、そういう場合、普通は相手のセリフも自分で読んでタイミングをつけたりするんですけど、そういうことも全然わからない状態だったので、一気に自分のセリフだけを読んじゃったんですよ。そうしたら、『間を空けて読んでください』って言われて、ますます緊張で、頭が真っ白になっちゃって(笑)。とにかく大変でした」

――初めてジョーイの絵を見たときの印象はいかがでしたか?

「最初に見たときは女の子かと思ったんですけど、ジョーイって名前だし、男の子って書いてあるしって感じで。ただ、最初に絵を見た段階で、ジョーイの声はこんな感じかなって、自分の中でイメージできました」

――男の子役ということで、何か意識したことはありますか?

「ジョーイは男の子なんですけど、男らしいというよりは、ちょっと女の子っぽいところもある中性的な男の子なので、その部分を大事にしたいと思ったのですが、そんな中間のイメージを演じるというのが難しかったですね。ちょっと気を抜くと、どうしても女の子になってしまうんですよ。でも、声を低くしすぎると少しイメージとは違ってきてしまいますし」

――監督やスタッフの方からはどのような指示がありましたか?

「声のお芝居をするのが初めてということもあってか、技術的な面ではあまり指示されることはなかったのですが、『ジョーイは、最初はちょっと気弱な感じだけど、その奥には強い気持ちを秘めていて、誰も傷つけたくないという想いがあるということだけは絶対に忘れないで』ということを言われたので、演じるときは常にそのことを意識していました」

――ジョーイは外見のイメージとはちがって、けっこう強気なキャラですよね

「意外と強気なんです。私も演じていて、『あ、そこいっちゃうんだ』って思うことが多くて(笑)。勇敢な部分がどんどん出てくるキャラクターですよね」

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