シマンテックは、5月30日にシニア情報生活アドバイザーと協働で「ノートンセキュリティ勉強会」を開催した。勉強会では、画像編集からセキュリティ対策などが紹介された。そのレポートをする前に、きっかけとなったニュースリリースを紹介しよう。

「デジタルアクティブシニア」の誕生

5月19日に発表したシマンテックのニュースリリースによると、シニア層ではより豊かな生活を楽しむためにインターネットを自身のライフスタイルにうまく取り入れている「デジタルアクティブシニア」という新たな存在が誕生している。以下のような、特徴がある。

  • テレビよりもパソコン派
  • ネットショッピング、ネットオークションを活用
  • 電子メールのコミュニケーションを積極利用
  • SNSサイトも積極的に利用(特に70代)

そして、インターネットを通じて、趣味・娯楽の範囲が広がった、インターネットを利用するようになって毎日が楽しいといった回答も寄せられ、シニアへの生きがいや活力となっていることが、明らかになった。シマンテックでは、これらの層を「デジタルアクティブシニア」と呼び、今後、ますます増加し活発化することが予想されている。

また、デジタルアクティブシニアのほとんどで、インターネット利用におけるセキュリティ意識の高さも判明した。そこでシマンテックでは、このようなシニア向けに趣味や娯楽を広げるためのPCのノウハウを提供するともに、安全で快適なインターネット生活の基本となるセキュリティ対策についての勉強会を開催することにしたのである。

オリジナルネームカードの作成講座

最初に行われたのは、オリジナルネームカードの作成である。参加者にはあらかじめ、ネームカードに入れる写真を持参してきてもらい、その素材を元にネームカードを作成することを目標としたものである。講師は、NPO自立化支援ネットワークのシニア情報生活アドバイザーの村井博美氏である(図1)。

図1 オリジナルネームカードの作成講座の講師:村井博美氏

シニア情報生活アドバイザーとは、シニアにPCの操作を教えることだけでなく、生活に役立つPCの利用方法、インターネットの利便性や趣味に役立てる方法なども指導する。村井氏は会場となった四谷ひろばで、パソコン教室の講師も務めている。定刻になり、四谷ひろばのパソコンルームにて、勉強会はスタートした(図2)。

図2 四谷ひろばのパソコンルーム、会場はほぼ満員となった

タイトルにもあるように、講座では、写真入りのオリジナルネームカード(名刺)を作成することが目的である。使用したソフトは、エーワン株式会社からフリーで公開されているラベル屋さんHOMEである(図3)。

図3 ラベル屋さんHOME

さらにエーワンから販売されているラベル用紙などを使うことで、誰でも簡単に、カードやラベルが作成できる。参加者の多くは、まったくのPC初心者というレベルではなかったが、多くはこのソフトに触れるのが初めてという印象であった。持参した写真をカードに張り込みを行うために、ドラッグ&ドロップなどを行うのであるが、非常に丁寧に操作方法を解説していたのが印象に残った。さらに講師の村井氏は、会場を回り参加者1人1人にも直接、説明をしていた(図4)。講座では、画像を扱うヒントやコツなども、織り込んでいた点も好感が持てた。

図4 参加者に直接説明をする村井氏

講座は、1時間20分ほどで終了した。参加者のすべてが、オリジナルのカードを作成し、印刷までを行った。村井氏は最後に、これだけは覚えておいてほしいというセキュリティ対策を紹介した。それは、USBメモリの自動実行を行わないことである(図5)。

図5 USBメモリを手に注意を喚起する村井氏

ご存知と思うが、オートランなどのウイルスは、USBメモリの自動実行機能を悪用して感染が拡大する。当日も、参加者の多くが、USBメモリやSDカードなど写真を持ち込んでいた。USBメモリは便利でもあるが、ウイルス感染の危険も大きいのである。自動実行を停止する方法はいくつかあるが、村井氏は

(1)Shiftキーを押しながら、USBメモリなどを挿入する
(2)PCに接続したら、まずウイルスチェックを行う

を紹介した。比較的簡単な方法であり、ぜひ、この2つを励行してほしいと述べ、講座は終了した。

インターネット脅威とセキュリティ対策講座

2つめの講座は、シマンテックのコンシューマ事業部門、リージョナルプロダクトマーケッティングシニアマネージャの風間彩氏による、セキュリティに関する講座である(図6)。

図6 シマンテック、風間彩氏

まずは、実際にインターネットの脅威についてどのようなものがあるのかを解説した。サイバー犯罪は、現在では麻薬密売よりも利益が大きいといった状況が語られた。そして、サイバー犯罪者が狙うものとして、

  • 個人情報が集まるSNSサイトやブログ
  • 偽セキュリティソフトへの誘導
  • オンラインユーザーのなりすまし
  • 改ざんされた企業の公式ホームページサイト

があり、ここから個人情報(クレジットカード情報やネットバンキングの口座)などが盗まれると指摘した。このような脅威に対し、セキュリティ対策ソフトの導入などが有効な対策となる。しかし、深刻な問題として、セキュリティ対策ソフト離れがある。この理由を調査したところ、もっとも多かった理由が「やりかたがわからない」であった。インターネットの利用において、セキュリティ意識はあるものの具体的な対策となると、その難しさが浮き掘りとなった。この傾向は、シニアなどに顕著な傾向ともいえるであろう。

風間氏は、後半、シマンテックの「ノートン 360 バージョン 4.0」のデモを行った。ノートン360は、オールインワンタイプのセキュリティ対策ソフトで、ユーザーが何も設定を行わなくとも、つねにPCをウィルスや危険なWebサイトから守り、PCのチューニングなども行い、PCを最適な状態に維持できる。また、オンラインバックアップでは、重要なデータを守ることができる。

図7 ノートン360のデモ、セーフウェブでサイトの安全性をチェックする

図7のように、ノートン360のデモを行い、具体的にPCが守られているようすなどが紹介された。ノートンのセキュリティ対策製品には、最新のレピュテーション技術が搭載されており、スキャンも高速に行われる。そして、「セキュリティ対策ソフトを入れると、遅くなる」といったことは過去のことであり、ノートン360では非常に少ないメモリ消費量で、普段の動作にほとんど影響を与えることなく、セキュリティ対策が実施可能であることなどが紹介された。上述のように、セキュリティ対策の必要性を感じていても、どうやっていいかわからないという、ユーザーには最適なセキュリティ対策ソフトといえよう。また、「遅くなる」という理由でセキュリティ対策ソフトを入れないユーザーにも応えるものだ。

懇親会では、カード交換で盛り上がり

講座の終了後、懇親会が開催された(図8)。

図8 懇親会の会場

四谷ひろばは、廃校となった小学校跡を利用している。ふるめかしい設備や黒板などが少し郷愁感を誘う。飲み物やお菓子が提供され、なごやかな雰囲気でスタートした。参加者は、オリジナルネームカードの作成講座で作成したカードを、参加者同士で交換するなどをしていた。短い時間ではあったが、カードに使った写真の話題などにも華が咲いていた。また、スタッフにも普段聞けないような質問をしたりする参加者もいた。

PCやインターネットに限らず、シニアを標的にした犯罪や詐欺行為は少なくない。一方で、具体的な対策が十分にとられていない例もある。今回の勉強会のようなシニアに向けたPCの有効利用、さらにはセキュリティ対策は、意義深いといえるだろう。今回だけではなく、そしてより多くのシニアが参加できるよう関係者の尽力を今後も期待したい。