【レポート】

自己回帰モデルを進化させた『DynamicARMS』 - 注目のシストレ

    鈴木雅光  [2010/04/11]

    2月のFX用システムトレードのランキングで1位となったシステム。「自己回帰モデル」を進化させたもので、市場の変化に対して、自動的に変化・対応していくのが、同システムの特徴です。

    まず、同システムの4つの特徴は、

    1. 市場の変化に対応できるシステムであること。市場は常に変化していますから、その変化に対応できるシステムであることが最も望ましいことになります。なかには、市場環境の一局面にしかフォーカスしていないシステムも多く、この手のシステムだと、市場環境が大きく変わると、その時点でロジックが通用しなくなってしまうケースもあります。

    2. 予測可能な絶対値を用いる。値動きそのものを予測するのは極めて困難であり、不可能とさえいえると思うのですが、同システムでは、値動きそのもの以外のもので、ある程度、予測できるものを使います。具体的には、価格変動率の絶対値と、リトレイスメント率を各通貨ペアの統計分析結果に基づいて予測するのです。

    3. バイアスを取り除く。同システムでは、その時点における過去データを用いて、モデルを動的に更新する自動回帰モデルを使用します。これによって、人間の市場に対する認識のゆがみ、すなわちバイアスを可能な限り取り除いたシステムにしてあります。

    4. シンプルなシステム設計。市場から読み取ることのできる統計的な性質を、出来るだけ直接、かつシンプルに利用するシステムが望ましいと考え、伝統的なインジケーターやテクニカル指標は一切使用していません。市場の統計的な性質を調査し、そのなかでトレードに使えるものだけを、出来るだけ直接利用するという仕組みになっています。

    このシステムを開発した人は、大学で確率統計を教えている教授職にあります。同システムの要諦は、何といっても「テクニカル分析やパターン分析は用いていない」、「相場は予測できない」ということを前提にして構築されているということでしょう。つまり、相場というものを、限りなく科学に近いところにまで持っていこうというアプローチがなされているのです。

    また通貨ペアについては、現在、同システムで運用できるのは「ポンド/米ドル」、「ポンド/円」、「ユーロ/円」の3種類です。各通貨とも、パラメータを多少調整しているものの、基本的なシステムのアプローチは同じ。今後もシステムの人気具合にもよるとは思いますが、今後、どんどんトレードに適用できる通貨ペアの種類を増やしていく方針を打ち出しています。

    ちなみに仕掛けのルールですが、買い、売りとも純張りと逆張りの2つの側面から売買判断を行います。6時間ごとに、直近6時間前、12時間前、24時間前の6時間の変動率リトレイスメント率を計算します。そこから得られた変動率の絶対値から、自己回帰モデルによって次の6時間の変動率の絶対値を予測します。

    同じように、次の6時間のリトレイスメント率も計算し、予測された変動率の絶対値から、予測されたリトレイスメント率の絶対値を差し引き、その数字が大きければ純張り、小さければ逆張りのポジションを取るようにします。

    もちろん、いくら優れたロジックが用いられているとしても、マーケットの先行きについて絶対にこうなると予測することは、そもそも不可能です。ただ、それを理解して構築されたシステムと、マーケットの先行きは予測できるものだという前提に立って構築されたシステムとでは、リスク回避などについても大きな違いが生じてきます。基本的にマーケットの先行きは予測できないものですから、それを前提に構築されているシステムの方が、信憑性という点ではポイントが高くなります。

    関連記事

    関連サイト

    新着記事

    特設サイトの情報

      人気記事

      一覧

      2012年5月27日の運勢

      新着記事

      特別企画

      マイナビニュースマガジン