【レビュー】

まもなく登場の"ヤマネコ"Linux - Ubuntu 10.04 LTSをβ版で試してみた!

1 ユーザインタフェースはがらりと変更、起動はますます高速に

    佐々木宣文  [2010/04/01]

    毎年4月と10月にリリースを行っているLinuxディストリビューションがある。そのディストリビューションは登場してから5年半しかたっていないものの、今やLinuxの代表的な存在となっている。もちろん、今年の4月にも最新版を公開することを発表しており、しかも今回は2年に一度の長期サポート版(LTS: Long Term Support)だ。

    2010年3月19日、Ubuntuリリースチームが最新版であるUbuntu 10.04 LTS(開発コード名: Lucid Lynx)のベータ版を公開した。そこでリリースされたベータ版をもとに新機能はあるのか、今までのUbuntuとどこが変わったのかなどを一足早くチェックしてみた。

    見た目がガラッと変わった!

    すでに報じられているが、Lucid LynxよりUIにかなり変更が加えられている。これまでGTKのテーマとして長らく"Human"が使われてきたが、今回より"Light"が使われるように変更された。もちろん、テーマだけでなく背景やアイコンもあわせて変わっている。

    土色の"Human"から、明るいパープルの"Light"に変わったテーマ

    しばらくは新しいボタンの並びにとまどうかも

    ウィンドウ上部に表示されるボタンの並びも変更されている。以前はWindowsと同じ、右側上部に「最小化、最大化、閉じる」の順でボタンが配置されていたが、Mac OSと同じ左側上部に表示されるようになった。ただし、並びは異なる。慣れの問題だが、Lucid Lynxを使い始めてしばらくはついつい右上にマウスカーソルをもっていってしまうだろう。

    起動やインストーラも!

    起動やスプラッシュ、インストーラにも手が加えれている。

    たとえば、以前はLiveCDを起動させたとき、最初にインストーラやメモリテストなどを選択できる起動メニューが表示されていたが、今回それがない。起動画面時に何かキーを押すことで以前と同じように起動メニューが表示される。何も押さなければインストーラが起動する。

    起動時の画面。何も押さないでいると、インストーラが起動する(右)

    起動画面で何もキーを押さずにいるとシステムが読み込まれ、インストーラが起動する。今回起動メニューが標準で表示されなくなったかわりにインストーラの最初に"Try Ubuntu"と"Install Ubuntu"の2つのメニューが表示されるようになった。"Try Ubuntu"を選択することでLiveCDとしてシステムが使えるようになる。

    インストーラにはほかにも改良が加えられている。キーマップを選択する画面では「既定値」「自分で選択する」のほかに質問に答えていくことで使用しているキーマップを予想してくれる機能が追加されており、ユーザ登録を行う画面では入力を行うと横にチェックアイコンが表示されるようになった。

    インストーラの画面。左から言語選択、キーボードレイアウト、アカウント指定

    システムの変更点 - 起動の速さに感激!

    UIにかなり変更が加えられたことはわかったが、実際にUbuntu 9.10からシステムがどの程度変わったのかを紹介したい。以下にベータ版時点ではあるがLucid Lynxの主な変更点をあげる。

    • Linuxカーネル 2.6.32
    • GNOME 2.29.2
    • X.org 7.5
    • 標準のNVIDIAドライバをNouveauに
    • プロプライエタリ版のNVIDIAドライバの改良
    • システム起動の向上
    • ブートプロセスからHALを削除
    • MeMenuの追加
    • Ubuntu One Music Storeのスタート
    • Mozilla FirefoxのサーチエンジンをYahoo!に変更
    • likewise-open 5.4

    Linuxカーネルについてはこちらに変更点が紹介されているのでそちらを参照していただきたい。GNOMEはまだ2.30が開発途中であるため、開発版である2.29が収録されている。GNOME 2.30ではGNOME ShellやGNOME Activity Journal (GNOME Zeitgeist)を入れるよう検討されているが、ベータ版にはどちらも標準では入っていなかった。

    システム起動の向上に関してはLinuxカーネル側での向上が大きいといえる。起動の速さはインストールすると本当にわかる。少し古い構成のマシンで試したみたが、起動させるとスプラッシュ画面がほんの一瞬表示されるだけですぐにログイン画面が表示された。

    ブート時のHALプロセスを削除したことも起動の速度向上に貢献している。HALプロセスの削除に関してはレジュームやサスペンドにも行われており、これらの復帰からも速度が向上している。なお、いくつかのアプリケーションでまだHALが必要であるため、HAL自体は動作している。

    NVIDIAドライバへの対応も進んでいる。nvドライバのほかにNouveauも収録しており、そちらを標準で使うようになった。また、プロプライエタリ版のNVIDIAドライバでは異なるバージョンのドライバを同時にシステムに入れても問題なく動作するよう改良されている。

    ほかにもFirefoxの標準サーチエンジンがGoogleからYahoo!へ変更されたり、Active Directoryへの対応としてlikewise-openのアップグレードなどが行われている。

    FirefoxのデフォルトサーチエンジンがYahoo!に(当然ながらGoogleに変更することも可能)

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