【レポート】
FXオンラインジャパンはCFDサービスに力を入れており、総銘柄数は7,000以上で「取り扱い個別株式数は国内最多」(2010年2月現在 (株)矢野経済研究所調べ)という。また、日本株式(約500銘柄)、株価指数(30銘柄)になど、国内最多の取り扱いを誇る。今後も取り扱い銘柄数を増やしし、将来的には約9,000銘柄を提供する予定という。
本セミナーは二部制で、第一部ではまず、T&Cファイナンシャルリサーチ取締役編集長の荻野金男氏が今年のマーケット動向を予想。取引を成功に導く具体策を語った。
さらに、第二部では、荻野氏に加え、新生銀行キャピタルマーケッツ部 部長の政井貴子氏と、FXオンラインジャパン ストラテジストの森宗一郎氏の3人によるトークセッション、そしてセミナー参加者との質疑応答が行われた。
荻野氏は、英国バークレイズ銀行東京支店入行後、同行初の日本人チーフ・ディーラーとして勤務。米国ゴールドマン・サックス証券、英国ミッドランド銀行、香港上海銀行で外国為替部門の要職を歴任後、荻野FX&FPアドバイザリー代表として個人の為替証拠金およびファイナンシャル・プランナーとして個人資産管理の助言を提供。2005年、マネーアンドマネー(現・T&Cフィナンシャルリサーチ)取締役編集長に就任した。
荻野氏は2010年の為替相場を見極めるポイントとして、以下の4つを挙げた。(1)FRBが米国の景気回復に向けてどう舵を取っていくのか、(2)世界経済のけん引役である中国の役割、(3)欧州のソブリンリスク、特にギリシャの影響、(4)各国の出口政策だ。
欧米やオーストラリアの中央銀行は出口政策へ向かいつつあるところもある。特にオーストラリアがそうだ。ただ、米国に関しては、公定歩合を引き上げたとは言え、急速に利上げに動くとは考えていないと思われるという。
バーナンキFRB議長が低金利を維持するなどの声明を発表しているほか、マーケットの予想数値を見ても、9月までは維持という予想が大勢を占めているということを表を使って説明。ほかにも、出口政策の時期を見極めるポイントとして、消費増につながる雇用や住宅販売の統計数値がどこまで回復するかというポイントを挙げる。その上で4月のNFP(米雇用統計)20万人以上になれば、出口政策に行くかもしれないと予想する。
一方、日本は円高を容認しない発言をするなど、政府、財務省は円高阻止に動いている。そのため、「ドル円が85円を切るとは思えない。88円を抜けて85円に近付いてきたら、買いだと思うが、直近ではそういった状況は起きずらいではないか」と語った。
次に、2010年のGDP成長率を8%という目標を立てている中国の今後だ。8%という数値は世界全体の予想成長率の2倍であり、「引き続き、中国が世界経済をけん引することは間違いないだろうが、為替レートに関しても、中国当局が人民元高の容認に転じるのではないかという観測が出ている」と言う。
中国が人民元の切り上げを行うとこれは影響が大きい。2005年7月21日の例を挙げると、2%の切り上げを実施した直後、アセアン通貨は1~2%上昇。アジア株は2%上昇、香港上場株が3%上昇など大きな影響が出た。
「今回、もし段階的な切り上げを実施した場合は、中国国内に関しては、簿価の上昇、輸出企業の経営利益上昇、リスクプレミアム減などの効果が予想される。オーストラリアドルを含めた東アジアの通貨に大きな影響がでるだろう。ただ、中国国外の株式市場や日本円に関しては限定的かもしれない」。
「もし、一気に5%など切り上げた場合は、影響がさらに大きくなる。インフレ懸念の後退、内外の需要も堅調に回復するだろう。株式市場もインデックスが十数%上昇し、原油や銅などの堅調に推移すると思われる」と話した。
そして、ユーロである。ユーロの判断材料としてギリシャの状況を挙げる。「ギリシャ経済は、ユーロの頭を重くする要因」。報道で何度も目にしている通り、ギリシャの経済は厳しい状況にあり、デモが発生するなど国内情勢も良くない。国際で資金調達に成功したとは言え、予断を許さないと解説する。
「EU加盟国がギリシャを支援する旨の発言をしているが、実際には難しいのではないかと考えている」と語った。そう考える理由一つは、EU加盟国によるリスボン条約の存在だ。「債務国の赤字を加盟国が支援してはならないという内容の条項がある」と言う。
「ドイツ債とギリシャ債のスプレッド、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)に注目してほしい。CDSは一時に比べると、縮まってはいるが、まだ大きい。スプレッドが広がるようであれば、ユーロが売られるだろう」。
「ユーロ/ドル相場が1.4を抜けるという人も多いが、個人的にはそれは難しいのではないかと考えている。むしろ、1.3の方向に行くのではないかと思っている」(※3月11日時点のユーロ/ドル相場は1.37前後)と予想する。
そして最後に、「長期的に持つなら私は豪ドル」と語った。その原因が中国だという。「中国は今後も景気拡大が予想される。その成長を支える資源国が有望。その中でも特に鉄鉱石や石炭などの資源輸入がオーストラリア経済を引っ張る。オーストラリアの資源セクターは当面、中国向けを中心に、オーストラリアの経済成長を推進する。中国とオーストラリアは両輪で成長していくだろう」。
さらに「オーストラリアでは、年率2%超という高い割合で人口が増えている。住宅やインフラに対する需要増に寄与しており、人口増は、GDPが上がる見通しができる強い要因の一つだ」と主張。「金利の引き上げも予想されている。マーケットでは、利上げは織り込み済みだと思うが、それでも底堅いと言える」。荻野氏の話はこうして終わり、第2部へと続いた。
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