"ネイリストのためのデジカメ"と聞いてちょっと意外に思う人も多いかもしれない。カシオの「ネイルショット」を搭載したコンパクトデジカメは、ネイリストが「撮りたい!」と思う写真を簡単に美しく撮影するために製品化されたユニークな機種なのだ。では、ネイリストが求めるデジカメというのは一体どんな機種なのだろうか。
AGLAIA ネイリスト・長谷真弓さん(中央) |
AGLAIA
長谷真弓さんの指導や施術が直接受けられるネイルスクール&サロン
SHOP DATA
〒260-0015
千葉県千葉市中央区富士見2-16-4 三社プラザ5F
営業時間:11:00~21:00
定休日:不定休
アクセス:JR総武線千葉駅から徒歩約5分/京成線千葉中央駅から徒歩約5分
世界ネイリスト選手権をはじめ、国内外のコンクールで数々の受賞歴を持つ、ネイリスト界のカリスマ的存在の長谷真弓さん。千葉市内にある自身のネイルスクールには、毎日大勢の生徒さんが彼女の指導を求めて集まってくる。長谷さんによると、最近は、生徒さんが持ち込んだ写真をもとにアドバイスを行う場合も多いという。「ネイリストが一番見たいのは、"Cカーブ(ネイルプレートの先端の丸み)"の具合なんですけれど、近寄りすぎるのかなかなかうまく撮れないんですよね」と長谷さん。「以前使っていたカメラではマクロ機能で撮っていたんですけど、ブレちゃったりして……」と悩みを明かす。
さらに、「ネイリストってアナログな人が多いんです」と長谷さん。「ケータイのカメラって意外に接写がキレイに撮れたりします。でも作品として大きく引き伸ばしてファイルにしようとすると、画質が低くて写真が荒くなってしまうんですよね」。
しかし、そんな悩みを抱えていた長谷さんが、昨年11月に開かれた、ネイリストのための総合展示会「ネイルエキスポ」で、ネイルリスト向けのデジカメと出会う。「最初、ネイルのイベントでカメラって何だろう?って思いましたよ」(長谷さん)。
ネイル撮影に役立つ6つの機能
同製品は、プロ用のネイル商品の卸問屋であるTATのみで販売されているカシオ製デジカメ。TATによると、こうしたデジタル製品を扱うのは今回が初めての試みだという。
「最初にカシオさんからネイリスト用デジカメのお話をいただいたときはびっくりしましたが、打ち合わせをする中で確かにニーズは多いなと直感しました」と話すのは、TATの西日本営業部部長の能勢健次さん。そこで製品化に向け、両社はヒアリングを開始。デジカメでネイルを撮影する際にありがちな失敗例や不満点を徹底的に調査した結果、「最適な設定で撮影されておらず、カメラの機能を使いこなせていないためだ」という結論に達したそうだ。そこで、ネイル撮影に特化した設定をオートで行えるようにするため、下記の8つの機能が盛り込まれた。
ネイル撮影 |
白色系ライトでネイル撮影 |
黄色系ライトでネイル撮影 |
上から撮影 コンテスト・検定用 |
横から撮影 コンテスト・検定用 |
前から撮影 コンテスト・検定用 |
まつ毛撮影 |
顔アップ撮影 |
実を言うと、この機種は、カシオが2009年9月に発売したデジタルカメラ「EX-Z90」のカスタマイズ版。1,210万画素、光学3倍ズーム、2.7型液晶搭載といった、その他のスペックはまったく同じ。違いは、EX-Z90にもともと備わっている"ベストショット"機能に、先述のネイル撮影のためのモードが加わったこと。日常生活や旅行など通常のデジカメと同様にあらゆるシーンで使える高性能なカメラだ。…実際の撮影画像は次のページへ