CPUなどの内部コンポーネントは、Calpellaプラットフォームに進化し処理能力が大幅に向上

内部構造も大きく進化している。T400ではインテルのMontevinaプラットフォームだったが、T410ではCalpellaプラットフォームという最新のプラットフォームへと変更された。

Calpellaプラットフォームでは、CPUがCore i7ないしはCore i5ブランドのメモリコントローラおよびGPUがCPUパッケージで統合されたタイプの統合型CPUで、T410ではCore i7-620M、540M、520Mなどから選択することができる。なお、今回のレビューに利用した製品ではCore i7-620M(2.67GHz)が採用されていた。チップセットはIntel QM57 Expressチップセットで、インテルがvPro Technologyと呼ぶ企業向けの管理機能も標準で搭載されている。

CPU-Zによる表示。レビューに利用したマシンにはCPUはCore i7-620M(2.67GHz)が搭載されていた

メモリスロットは2つ搭載されている

メインメモリはスペック上は最大4GBまで対応できる。ただしDDR3メモリが利用できるSO-DIMMスロットは2スロット用意されており、4GBのSO-DIMMモジュールを利用すると最大で8GBまで利用する計算になる。チップセット側の機能としては4GBのSO-DIMMをサポートしているので、メーカーの保証はなくなるが利用できる可能性はある。ストレージは2.5インチ/9.5mmのHDDないしはSSDを利用することができる。HDDは5,400rpm、7,200rpmから選択することが可能で、SSDは128GBのモデルが用意されている。

メモリスロットは底面に1つ、キーボードを外したところに1つ搭載されている。なお、右に見えるPCI Express Mini Cardスロットには3Gモジュールが装着されているが、日本向けのCTOメニューではこれが選択できない。ちなみにこの3GモジュールにはGPSも内蔵されており、GPSも利用できるのでぜひとも日本向けのCTOにも用意して欲しい

もう1つの大きな違いとして、ドライブベイが従来のウルトラベイスリムからシリアル・ウルトラベイスリムに変更された。シリアル・ウルトラベイスリムは、電気的なインターフェースがIDEからSATAに変更されたウルトラベイスリムで、外形はほぼ従来のウルトラベイスリムと同等になっているものだ。しかし、インタフェースが変わってしまったので、下位互換性は確保されていない。このため、従来のThinkPadで利用していたウルトラベイスリムの機器は利用できないので注意が必要だ。

光学ドライブはインタフェースがSATAになったシリアル・ウルトラベイスリムに変更されている

ハードディスクはネジ1本で簡単に交換できるようになっている

新しくなったという意味では、ドッキングステーション/ポートリプリケータも新しい世代のものへ移行した。Lenovoでシリーズ3と呼ぶドッキングステーションとポートリプリケータががそれで、ThinkPad ポート・リプリケーター・シリーズ3、ThinkPad ミニ・ドック・シリーズ3、ThinkPad ミニ・ドック・プラス・シリーズ3がそれだ。今回はThinkPad ミニ・ドック・シリーズ3を試用したが、従来のドッキングステーションではアナログRGB+DVIという構成だったのに対して、DisplayPort+DVIという構成になっており、2つの外付けモニタで利用する場合でも両方ともデジタル出力で利用できるという特徴を備えている。なお、最上位モデルとなるThinkPad ミニ・ドック・プラス・シリーズ3では、DVI×2、DisplayPort×2を備えており、そのうち2つを選んで利用できる。

新しいドッキングステーションとなったThinkPad ミニ・ドック・シリーズ3

DisplayPortとDVIというデジタル出力端子が2つ用意されているのは嬉しい