【インタビュー】

真田広之「壁を取っ払って橋をかけ、舗装までして次の世代に渡したい」

2 どのレギュラー陣よりも謎の真相を知っています

    南由紀子  [2010/03/04]

    ――現時点で「重要な役どころを担うテンプルマスター」という情報くらいしか明かされていない道厳ですが、一体どんな役なんですか?

    真田 : 「視聴者の皆さんにとっては<謎>であり、<カギ>ですね。本当に現時点で言えることが少ないんですよ(笑)。初登場のシーンに関してはレギュラー陣と均等に絡み、そのあと最初に本格的な絡みをするのはジャックなんですが……」

    ――もしや、真田さんが出演者の中でいちばん謎の真相を知っているのでは?

    真田 : 「謎解きのヒントを与える側の役ですから、どのレギュラー陣よりも知っているということになりますね」

    ――道厳の第一声は「お前らは誰だ?」という日本語のセリフ。台本にも日本語で書かれていたんですか?

    真田 : 「いや、英語で書かれていて、日本語のセリフは通訳さんが直訳して、台本に添えられてきました。『お前らは誰だ?』のセリフも英語では『Who are you?』、単純に『誰だ?』というような直訳で。でも、キャラクターとシチュエーション、相手の出方によって日本語はニュアンスが変わるので、さらに僕の方で修正させてもらったんです。そのあたりは一貫して任せてもらい、適切でないものは粘ってでもやらせてもらいました。日々、ホテルのビジネスセンターで修正した訳を日本語とローマ字でタイプして、スクリプターさんに渡してね(笑)。二度手間ではありますけど、そういうことを繰り返していかないと、誰もチェックせずに直訳の日本語がオンエアされるという現状は変わらないですし」

    ――やはり日本人として、ご苦労される部分も多いんですね。

    真田 : 「以前に比べるとアジアへの関心が高まり、ニーズも増えているんですけど、ステレオタイプで勝手な日本人像を押し付けられることは多々あると思います。実際、日本人はまだまだアメリカで対等に物を言える立場にはありませんからね。理解と尊敬の念をもって接してくれる人もいれば、『こっちが金を払ってるんだから、言われたことさえやればいい』と言う人など、本音が垣間見られる人もいますから。もちろん、それでも仕事の実績を一個ずつ積み上げていかなければならないので、やらざるを得ないこともあります。でも、僕は敢えて話し合いをして、交渉せずに押し付けられていた時代を終わりにしたい、という思いが強いんです。そのためには出来る限り戦って、おかしいところを訂正しながら"新しい常識"を開拓していくこと、実績と力をつけて対等な関係を築くことが必要。僕らの世代で壁を取っ払って橋をかけ、舗装までして次の世代に渡したいんです」

    ――ではダメもとで最後の質問を。ファイナル・シーズンで解かれる謎のヒントをお願いします

    真田 : 「時空的に重要なポイントとして、現在とサイドウェイ。そして最後は……難しいですね(笑)。(しばらく考えて)Who survives?(誰が生き残るのか?)」

    ――それらの謎は視聴者も納得してスッキリできますか?

    真田 : 「その点に関しては僕も責任を持てないんですが……(笑)。細かいディテールにおける謎の中には解かれないままになるものもあります。でも、本当に大きな意味での謎に関しては完結します!――と、カールトンが断言しておりました(笑)」

    『LOST ファイナル・シーズン』は、海外ドラマ専門チャンネルAXNで5月に第1話をプレミア放送する。視聴方法はこちらを参照。

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