Webアクセス分析によるユーザー動向調査サービスを提供する米Quantcastが、AppleのMac OS Xのバージョン別シェアならびに、同OSやWindows、携帯OS含む世界主要地域でのOS利用分布について最新の調査結果を発表した。

Mac OS Xのバージョン別シェア

まずMac OS Xのバージョン別シェアでは、Mac OS X 10.5 "Leopard"が52.1%、次いで10.6 "Snow Leopard"が27.3%、10.4 "Tiger"が17.2%と続く。増減傾向でいえば、TigerやOS Xのその他のバージョンはほぼ同じ比率で毎月減り続けているのに対し、Leopardは2009年8月のSnow Leopard発売まで順調に伸び続け、同OS発表と同時に急減している。これはLeopardからSnow Leopardに一気に切り替えたユーザーが多いことを意味する。

Mac OS Xのバージョン別シェア(北米)。米Quantcast「OSX Version Share」より

Mac OS Xのバージョン別シェア推移(北米)。米Quantcast「OSX Version Share」より

QuantcastはWebアクセス動向からユーザーのOSバージョンを判定しており、比較的メインマシンに近いOSのバージョンが取得されているとみられる。Tigerやそれ以前のバージョンのOS Xが一定数存在し続け、しかも一定の割合で減り続けているのは、それだけ旧マシンとともに旧OSを使い続けるユーザーが多いのだと考えられる。新環境に次々と乗り換えるユーザーがいる一方で、古いマシンを大事に使い続けるユーザーの姿が浮かんでくる。

特にSnow Leopardでは旧PowerPCプラットフォームのサポートを終了しており、Leopard以前のバージョンにとどまっているユーザーが多いのもそうした理由かもしれない。

プラットフォーム全体におけるMac OS Xのシェア

では、Windowsを含むプラットフォーム全体におけるMac OS Xのシェアはどうなるのだろうか。Quantcastの2010年1月時点の北米を対象にしたデータによれば、Windowsが86.8%、Mac OS Xが10.9%、モバイル系プラットフォームが1.3%、その他が1.0%となっている。モバイルにはiPhoneやAndroid、その他にはLinuxなどが含まれるとみられる。Webアクセス動向からの調査データのため、実際の販売データのシェアとは異なるが、ユーザーのオンライン動向の活発さをみるにはいいデータだろう。

プラットフォームごとのシェア(北米)。米Quantcast「Operating System Share」より

WindowsおよびMac OS Xのシェア推移(北米)。米Quantcast「Operating System Share」より

Quantcastによれば、2009年の第4四半期はWindows 7の登場もありWindowsとMacとの間でシェア変動がなくほぼ横ばいだったものの、2010年に入り再びOS Xのシェアが増加に転じている。過去2年のデータだけでも、Windowsが微減、Macが微増という状態が続いており、今後もこの状態が続くとみられる。