米Apple COOのTim Cook氏が23日に米カリフォルニア州サンフランシスコで開催された米Goldman Sachsのテクノロジーカンファレンスのキーノートにおいて、iPadを含む世間一般でいわれる同社の戦略に対する疑問の数々に答えた。また最近のMicrosoftの戦略や"Netbook"に対するスタンスについて、批判的なメッセージを投げかけている。

同カンファレンスにおけるCook氏のスピーチの内容を伝えるのが、MacNNの「Apple COO Tim Cook speaks about iPad CPU, company strategy」という記事だ。同氏の話したトピックは多岐にわたるが、まず間もなく発売が開始されるiPadについて「すでに半年間にわたって使い続けており、出荷開始が待てない」と期待感を語っている。同時に「iPod touchからiPhone、iPad、そしてMacまで、Mac OS Xの驚異的なスケーラビリティにきっと驚くことだろう」と述べている。

また独自開発プロセッサとして注目を集めているiPad搭載の「A4」プロセッサについて「我々は、我々自身が半導体に何を欲しているのかを一番良く知っており、それを最も的確な形で解決できるのも我々自身だったと考えている」と説明しており、必然の流れだったことを強調する。

Apple TV、iPhone

そして一部で注目される「Apple TV」の行方については「趣味の一種だが、我々の感覚が「そこに何かがある」とささやいている。Apple自身にはTV市場に参入するという意図はないが、Apple TVに対する継続的な投資を行っていく」と引き続き注力していく意向を示している。Cook氏のいうように、ある日大きく化けることはあるのだろうか。

またiPhoneの米国における独占契約についても、「他の国で複数キャリアとの契約が成功して、実際に販売を伸ばすという実績はあるが、それがすべての国で通用するとは考えていない。iPadにおけるAT&Tの価格設定についても"本当に革新的だ"」とコメントしており、AT&Tとの契約を維持していく意向のようだ。他のキャリアが参加するかどうかについてはコメントしていない。