【レビュー】

日本語変換のパイオニア、「ATOK 2010」を試す - 本日試用版公開!

7 より実践的なATOK 2010を用いた日本語入力にチャレンジ

    渡部仁  [2010/02/05]

    ここでは、ATOK 2010のあらゆる機能を使って「正しくて美しい日本語」を書くためのテクニックや、進化した英語入力支援機能の活用法、自身のボキャブラリーを増強させる連想変換機能を活用した"粋"な日本語表現を生み出すといった実践的なテクニックを解説していこう。

    社会人になったら誰も注意してくれない! 誤った日本語表現

    敬語、ら抜き言葉、重ね言葉や謙譲語と尊敬語の混同など、普段の生活で何気なく口を吐いて出てしまうものだが、こと会社間での文書やメールといった手元に残るものの場合、提出した人物の品性を疑われてしまう危険性も。そういったリスクを未然に回避してくれるのが[校正支援モード]だ。

    [校正支援モード]の詳細な設定はATOKパレットにある[プロパティ(環境設定)]を起動し、[校正支援]タブにて行う。校正支援の項に紐付いた[誤りチェック]にある「二重敬語を指摘する」や「謙譲語と尊敬語の混同を指摘する」、「読み・仮名遣いの誤りを指摘する」等にチェックを入れておこう。

    [プロパティ(環境設定)]から[校正支援]タブを選択して二重敬語に対する指摘等にチェックを入れておこう

    すると、「おみえになられる」と二重敬語で誤った表現をしてしまった場合であっても、正しくは「おみえになる」だと指摘してくれる。同様に「ごりようしていただく」という謙譲語と尊敬語が混同した文章であっても、正しくは「ごりよういただく」であるとそっと教えてくれる。

    誤った日本語「おみえになられる」と入力し変換キーを入力すると

    二重敬語であり、正しくは「お見えになる」だと教えてくれる。変換する際はShift+Enterキーで正しい日本語として確定させよう

    誤った日本語「ごりようしていただく」と入力し変換キーを入力すると

    謙譲語と尊敬語の混同という指摘がなされ、正しくは「ご利用いただく」だと教えてくれる。ATOK 2010を用いれば、原稿のセルフチェックも行え洗練された文章を書くことができる

    意外な言葉の引き出しに気が付くチャンス! 連想変換

    「寒いですね」という表現じゃ今ひとつつまらない。かといって、そう簡単に面白い表現も浮かんでこない……。そういったシチュエーションで活用したいのが連想変換だ。連想変換は変換できる文言に限りがあるが、変換時にCtrl+Tabキーを入力することで「寒い」という言葉から連想される表現を示してくれる。例えば「寒い」という言葉ひとつとっても「うそ寒い」や「底冷え」といった75もの表現がひねり出される。また、[連想変換候補]ウインドウに表示されている[グループ一覧]からは、様態、気候・季節、対語の組み合わせ、慣用句、故事・諺と目的に応じて候補を絞り込むことも可能となっている。

    「さむい」と入力し変換キーを押下。すると【寒い】の連想変換候補が存在しCtrl+Tabキーで候補一覧を表示できる

    「寒い」という言葉に対する連想変換の候補は75も存在する。変換キーを押して表現したいイメージにあった言葉を選択しよう

    連想変換候補の上部に[グループ一覧]という項目がある。気に入ったニュアンスの言葉を変換キーを押して探すのも一興だが、時間短縮のために用例に応じた連想変換候補へダイレクトにアクセスすることも可能だ

    入力文字種を気にせず日本語も英語もスラスラ書ける!

    ATOK 2009で搭載された英語入力支援機能(ATOK 4E)が強化され、より使い勝手が向上している。例えば「Football」と入力し変換キーを押下すると「game」や「team」といった「Football」に関連した英単語がいとも容易く導き出すことができるようになった。また、日本語で入力している最中に「ついクセで」英単語をそのまま入力してしまう、などという場合でATOK 2010はユーザー思いにさり気なく対応してくれる。

    「きょうはねtでつのったおっfかいだった」
    

    と「NET」という語句と「OFF」という語句を日本語の文章中に英単語を書いてしまっても、

    「今日はネットで募ったオフ会だった」
    

    と正しく変換してくれる。自分が書きやすいスタイルで、頭の中でイメージした意味をそのまま変換してくれるATOK 2010。自分自身が日本語入力システムに合わせるのではなく、ATOKという類い稀なる日本語入力システムは書き手の意志を最大限尊重し、書き手のスタイルを超越して変換してくれるため作業効率を限界まで向上させることが可能だ。

    アルファベットで「Football」と入力して一度変換キーを入力すると言葉の意味合いに応じた関連する語句がリストアップされる

    そのなかから目的の言葉を選択して確定。わざわざ単語を入力せずとも「Football game」と入力できてしまう

    ひらがな表記の入力に「NET」「OFF」という語句のみ英語表記で入力するという混在した文章でも

    変換キーを一発入力すれば正しく日本語文章として変換される

    「感動変換」と販売店舗用チラシにキャッチが記載されているように、ATOK 2010は現段階で最高峰の日本語入力システムと言える完成度を秘めている。Google日本語入力やBaidu Typeなどが登場してきてはいるものの、単語レベルの「日本語」ではなく文章レベル、文脈レベルでの「日本語」を不自由なく入力できるのは、筆者が知る限りではATOK 2010を超えるモノはない。本稿を参考に、ATOK 2010を使い倒して日本語の表現に磨きを掛けて欲しい。

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