【レポート】

間もなく開校!! 大前研一学長の4年制オンライン大学で"学べる"こと

2 授業はTeach型ではなくLearn型

    星原康一  [2010/02/02]

    授業はTeach型ではなくLearn型

    ビジネス・ブレークスルー大学のパンフレットやWebサイトで特に強調されているフレーズが「教えない大学」である。これは、「大学の役割とは生徒をteach(教える)することではなく、生徒がlearn(学ぶ)するのを手助けすること」という教育理念を象徴するものだ。

    授業は、一般の大学のようにテキストをめくりながら講釈を受けるかたちではなく、与えられたシチュエーションと課題の中で生徒自身が考えながら自分なりの答えを見つけていく、という形式で進められる。

    例えば、グローバル経営学科では、実在する企業の名前が挙げられ、「その経営者の立場に立って、経営危機を脱するにはどんな行動をとるべきか、業績を大幅に伸ばすにはどんなサービスを始めるべきか」といった課題が出される。それに対する回答を生徒や講師、アシスタントでディスカッションして、実際の会社経営に近い経験をしてもらうという。

    このあたりは、部下が実務を担当するという前提で、意思決定能力を磨くための理論の習得に重きを置くビジネス・ブレークスルー大学院大学と大きく異なる部分である。

    「ビジネス・ブレークスルー大学は"教えない"大学」と説明する宇野氏

    また、ITソリューション学科の授業も"実用性"を意識したものになっている。例えば、プログラミングの授業では、単にプログラミングのいろはを教えて終わるのではなく、「自己紹介サイトを作って公開せよ」という課題が出される。実際にWeb上で公開するまでを手掛けるため、技術の活用法を身をもって学べるうえ、作成したサイトは自身の就職活動やコミュニティ活動での自己紹介に使える。

    このように実践を意識しているビジネス・ブレークスルー大学では、学生の評価基準も一般の大学とは異なる。出席(聴講)に対する評価の重みは全体の1割程度。ディスカッションの量と質に約4割が割かれる。加えて、講師に対する質問も評価の対象の1つになっている。なお、講師には、学生からの質問に対して24時間以内に回答することが義務付けられているそうだ。

    そのほか、授業には、Webカメラを使ったプレゼンテーションの講習などもあり、"実技"は充実している。オンライン大学と聞くとなんだか不安になるが、このような授業を地方在住者や海外留学中の学生でも受けられることを考えると、さまざまな境遇の人に平等に実習の場を与える優れた教育形態と言えそうだ。

    海外ビジネスマンとのトークネタも

    グローバルリーダーの育成を志すビジネス・ブレークスルー大学では、特徴的な授業もいくつかある。

    各国の文化を学ぶ授業などはその1つだろう。海外のビジネスマンと交流することを意識すると、英語が喋れるだけでは不十分。相手の気持ちをつかむためには、会話を盛り上げるための技術や知識も必要になってくる。例えば、「アジア圏ではカラオケ好きが多く、韓国では年上の人を日本以上に尊重する、などは知っておくだけで交流しやすくなる」(宇野氏)という。ワインの話など、初対面の人との会話で役立つスマートトーク"ネタ"も講義される予定である。

    また、講師陣も豪華なメンバーが揃えられている。例えば、同大学が最重視する新興国「インド」の授業では、元インド大使館員が15回にわたり講演する。もちろん、大前研一氏も4年間にわたりしっかりと授業を受け持つ。

    新規事業に対する融資枠を用意

    ビジネス・ブレークスルー大学では「SPOF」と呼ばれるファンドも用意されている。これは「背中を、ポンと、押す、ファンド」の頭文字をとったもので、卒業時もしくはその後に大前氏から認められると最大200万円の融資を受けられる。

    200万円と、比較的少額に設定されている理由は、「大前研一から認められた事業であれば、協力してくれる会社を見つけるのも容易だから」(宇野氏)だとか。

    現在募集中の1期生に対しては、大前氏も成功させたいという思いが強い。それだけに、「積極的に活動すれば、大前氏の目に留まりやすい」(宇野氏)という状況にあるようだ。日本の経済界に大きなネットワークを持つ大前氏に近づけるチャンス。起業を志す方は、出願を検討してもよいかもしれない。

    関連サイト

    新着記事

    特設サイトの情報

      人気記事

      一覧

      イチオシ記事

      新着記事

      特別企画

      マイナビニュースマガジン