NTTドコモは21日、OSにAndroidを搭載したスマートフォン「Xperia」(ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製)を4月から発売すると発表した。ハイスペックに加え、新たなUIを採用した「新感覚エンタテインメントマシン」(山田隆持社長)と位置づけられている。

Xperiaを持つ山田隆持社長

「Xperia」は、昨年11月にグローバルで発表された「Xperia X10」の国内モデル。搭載されるソフトウェアの一部に日本仕様がある以外はグローバルモデルと同じスペックで、約4.0インチ(800×480ドット)のTFT液晶を搭載するハイスペック端末だ。

新感覚のエンタテインメントマシンと銘打たれた「Xperia」

Xperiaの特徴としてあげられた3つ

ドコモとしては2機種目のAndroid OS搭載端末で、搭載されるのはAndroid 1.6。3G通信では下り最大7.2MbpsのHSDPA、上り最大2MbpsのHSUPA、無線LANではIEEE802.11b/gに対応する。下りだけでなく上りも高速な通信が可能だ。

YouTubeの高画質にも対応する

上り最大2MbpsのHSUPAに対応する

山田社長の言う新感覚エンタテインメントマシンは、Xperiaに採用された独自のUIやアプリで実現されている。たとえばアプリ「Mediascape」は、端末内の音楽、写真、動画コンテンツを一括で管理するだけでなく、YouTubeやPicasaといったオンラインの画像や動画も一元的に表示することができる。

Mediascapeによって、音楽や映像、写真を一元的に管理できる

写真は上部に端末内の画像、下部にインターネット上の写真が一覧できる

こちらは音楽ファイルの一覧

さらに音楽再生中に画面上の「インフィニットボタン」を押すと、そのアーティストの情報をWebサイトで表示し、コンテンツ同士が連携する。山田社長は、「1つのコンテンツから次のコンテンツへ次々と無限につながっていく新感覚のエンターテインメント」と表現する。

インフィニットボタンを押すことで、動画などの関連コンテンツや関連Webサイトを表示できる

音楽CDのリッピングや動画、写真などをPCで管理する「Media Go」に対応

メールやFacebook、Twitterなど、携帯の利用履歴を一覧できる「Timescape」も内蔵。インフィニットボタンを押すと、電話やメール、Twitter、mixi、Facebookのやりとりを検索、一覧表示できる。電話帳では、TwitterやFacebookへの投稿メッセージも同時に確認できる。

撮影した画像に名前が表示される。この名前は電話帳に登録された顔写真とのマッチングによって自動的に表示される

名前をタップすると、タグメニューが表示され、その人の連絡先や、その人が写った写真を表示できる。間違った名前が表示されていたら修正も可能

単に連絡先を表示するだけでなく、通話やSMSの履歴も表示でき、写真からその人とのコミュニケーションを追跡できる

Timescapeは、Twitterやmixi、メールなどを表示できる

独特のUIでコミュニケーション履歴を一覧できる

また、カメラの顔検出を使った機能も搭載する。検出した顔に対し、アドレス帳に登録された顔写真とマッチングを行うことで、人物の名前を写真内に表示することができる。表示された名前をタッチすることで、その人の画像を呼び出すことができるほか、Timescapeと連携してその人とのやりとりを表示することもできる。山田社長はこの顔検出機能により、「新感覚のフォトコミュニケーション」を実現すると説明する。

カメラは有効810万画素CMOSカメラで、AFも搭載。CPUはSnapdragon 1GHz、メモリはROM 1GB/RAM 384MBで、16GBのmicroSDHCカードまで対応する。日本語入力にはPOBox Touch 1.0を採用。入力時に次に使う文字を予測し、そのキーを大きく表示することで打ちやすさを向上させている。日本語だけでなく英語の予測変換機能も備える。

カメラは有効810万画素と高画素

本体側面にカメラボタンを装備

寸法・重量は約119(H)×63(W)×13.1(D)mm・約139g。連続待受時間は約300時間(3G)/約230時間(GSM)、連続通話時間は約290分(3G)/約270分(GSM)。本体カラーはSensuous Black、Luster Whiteの2色。

本体カラーは2色

バッテリー交換可能

同じAndroid端末Nexus One(左)とiPhone 3Gとの比較

重ねたところ

視野角が広い有機EL搭載のNexus One。Xperiaも十分な視野角と明るさだ