【インタビュー】
――小山さんは、アイデアがどのように生まれるとお考えですか?
新しいアイデアは何もないところから突然生まれるのではなく、既存のアイデアの新しい組み合わせにより生まれます。そして、その組み合わせは思考が流れていないとうまく思いつくことができません。いかに思考を流動化させるか、「フロー」の状態を作れるかどうかがカギになります。
――「ストック」型メモからはアイデアは生まれないのでしょうか?
「ストック」型のメモをそのまま、記録として保管するだけではアイデアは生まれません。そこに動きを与えて、流動性を生み出さないと、思考の流れを生み出すことはできません。アイデアを生み出すためには、何かを記録するためにメモするストック型ではなく、今その瞬間から何かを生み出すような「フロー」のメモ術が必要です。
――「フロー」に適したメモの取り方とはどんなものですか?
僕は松岡正剛さんが主催しているISIS編集学校の「編集思考素」の五つのパターン(三位一体型、二点分岐型、二軸四方型、三間連結型、一種合成型)を活用しています。
これは最初に、未完の図を描くことで、それを完成させようとする思考の「フロー」を生み出す方法です。このパターンを使えばいわば強制的に……と言っても全く無理することなくアイデアを生み出せるようになります。
――全く無理せずにアイデアが出せるというのは驚きです。一体どういう方法なのでしょうか。
まずは「三位一体型」を使ってみましょう。今回のテーマである「メモ」の三つの機能を考えるとします。
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まずメモの機能には大別して「ストック」と「フロー」の二つがありますよね。ですから三つの欄のうちの二つを埋めることができます。
そしてまだ空欄が一つ残っているので、それを埋める機能とは一体なんだろう、と考えるようになります。つまりたった今、思考のフローが起こっている状態です。ということで、三つ目の欄には何が当てはまると思いますか?
――うーん……「リマインド(思い出させる)」はどうでしょうか。
ストックされた情報を思い出し、もう一度、今という瞬間に取り出す、という意味でリマインドというコンセプトは面白いですね。ストック情報のフロー化ということですね。では最後の欄に「リマインド」と入れましょう。
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これで三位一体が完成しました。これは最初に未完の図を書いたからこそ、考えるようになったわけです。もしこの図がなかったら、こんなことは考えたりしませんよね。これが未来へ向けた「フロー」を作り出すメモのとり方です。
――なるほど。最初に未完の図を描くと漠然としていた思考がはっきりしますし、その空欄を埋めようと考えるので集中力も高まるということですね。
そうです。まさにメモの「フロー」機能を最大限に引き出せる書き方と言えます。
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