"粉もの料理"。その代表格がお好み焼やたこ焼となるのだろうが、この不況下で"粉もの"が見直されているのだという。より満腹度の高いお好み焼で考えてみた場合、材料は小麦粉(ミックス粉)やキャベツ、ネギ、豚肉(ロースではなくバラでおいしく仕上がるところもうれしい)といった少ない素材でつくることができる。確かに、安上がりでおなかも満足。しかも、家族や仲間内でワイワイと楽しみながらつくれる。そこでここでは、オタフクソースが開催しているお好み焼教室に潜入。"家のホットプレートでつくるお好み焼が一段とおいしくなる"と評判の同教室の様子をお届けする。

お好み焼用ソース「お好みソース」で有名なオタフクソース

あのオタフクソースが開催するお好み焼教室

オタフクソースといえば、お好み焼用ソース「お好みソース」で有名。コクがあって濃厚で、お好み焼のおいしさをグッと高めてくれる。そんな同社が2002年から東京で開催しているお好み焼教室は、満員で申込ができなくなるほどの人気ぶり。ひと月に3日、午前の部と午後の部で月に合計6回開かれている。所要時間は1回2時間。参加費用は700円と格安だ。教室はお好み焼と広島お好み焼の2コースに分かれており、どちらも受講する人が多いのだとか。開催スケジュールは同社オフィシャルサイト内ページに掲載されているのでチェックしてみてほしい。ちなみにお好み焼教室は、同社がお好み焼の情報発信拠点と位置づける広島・広島市の「Wood Eggお好み焼館」でも行われている。

さて、オタフクソース主催とあって俄然期待度もアップするわけだが、同教室のコンセプトは「家庭でもおいしいお好み焼を」。そう、専門店にあるような分厚い鉄板を使って教えられても家庭ではなかなか再現ができない。そこで、一般的なホットプレートを使っておいしくつくるコツを教えてくれるのだ。今回は編集部の料理男子、スタッフOが気合十分でお好み焼の部に参加することとなった。

実習では同社製品の様々なタイプの「お好みソース」をつかうことができる

講師はオタフクソース東日本支援グループ・チーフスタッフの吉田裕章さん。吉田さんは普段、開業希望者向けのお好み焼研修の講師を務めているのだそう。つまり、プロ向けの技術を有する方が教えてくれる、というわけだ。もうそれだけで、「うまくつくれそう! 」という気になってくる。

まずはキャベツを制するべし

吉田さんのデモンストレーションのあと、グループに分かれて実習に入る。デモでは、まずキャベツの解説から。「キャベツには寒玉と春玉、丸玉の3種類があります」。いきなり知らない単語のオンパレードで驚くが、寒玉は10月~2月にかけて出回るキャベツのことで、糖度が高く最もお好み焼に適しているのだとか。春玉は新キャベツと呼ばれ、水分が多い。お好み焼にする際は、寒玉や丸玉よりやや大きめに切ることで水っぽくならないという。丸玉は夏頃に出回るもので糖度が低いため、お好み焼に使用する際には玉ネギのみじん切りなどを加えて甘みをプラスするとよいのだそう。

オタフクソース東日本支援グループ・チーフスタッフの吉田裕章さん。まずはキャベツの話から

考えてみると、お好み焼ではたっぷりのキャベツを使う。この"影の主役"であるキャベツを制する者は、お好み焼を制することになるのだと納得。