【インタビュー】

ギャンブルではないFX投資を追求、"市場の非合理性"を狙うCIT「CaesarFX」

牧野武文  [2010/01/06]

「ギャンブルでない投資はどうすべきか」で意気投合

金融取引をするのであれば、だれだって儲けたい。それは決して、ぬれ手に粟の大もうけをということではなく、リスクのある商品なのだから、せめて銀行の定期預金金利以上の利益は確保したい、できればGDPの成長率以上の利回りはほしいと考えるのは当然のことだ。しかし、FX取引はだれかが利益を出せば、その分だれかが損をするゼロサムゲーム。いったいどうすれば正当な利益を確保できるのだろうか。

CIT代表取締役の杉本貴秀氏

「CaesarFXの基本的な考え方は、市場のゆがみを見つけて、それをピックアップするというものです」(CIT代表取締役 杉本貴秀氏)。もし、為替市場に参加する全員が極めて合理的な判断をしているとすると、利益は分散してしまい、大きな利益を出すことはできない。しかし、市場は人間が作っているもので、必ず非合理なゆがみが生じている。ここをピンポイントで狙いをつけるのが「CaesarFX」だ。

CaesarFXの開発に入る以前、杉本氏は証券関係の会社を経営し、開発担当の冨山智広氏はシステム開発の仕事をしていた。ある知人を介して知りあった二人は「ギャンブルでない投資はどうすべきか」という話で意気投合したという。

ロジックだけではなく「マネーマネージメント」を重視

CIT開発担当の冨山智広氏

「私はたくさんのお客様を見てきました。みなさんロジックはしっかりしているのに、マネーマネージメントで失敗をしている」(杉本)。ロジックとは、どのような指標を元に買うのか売るのかを決断する論理のことだ。しかし、適切なロジックだけではFXは勝てない。「どのくらいの量を」売るのか買うのかを決断しなければならない。しかも、この額は自分の資産総額とも相談する必要がある。これが「マネーマネージメント」だ。

「FXというのは、小さく負ける時期が長く続いて、あるときに大きく利益を得るというパターンになりがちです。小さく負ける時期が続くと辛抱できずに資金を引き揚げてしまう方、逆に一度大きく勝つと大金を追加投資して痛い目を見る方がたいへん多くいらっしゃいます」(杉本)。FXで勝つには、ロジックとマネーマネージメントの両方が必要だというのが、二人の一致した考え方だ。

そのため、CaesarFXはものを売って終わりというというビジネスの仕方をしていない。杉本氏が主催するセミナー、執筆するレポートを読んでもらい、CaesarFXを使いながら、投資の知識を高めてもらうのが狙いだ。例えば、あくまでも極端な例だが、投資の知識を付けようとせずに、「とにかく○○万円預けるから増やしてくれ」というような人であるとか、資金がぎりぎりで余裕のあるマネーマネージメントができない人の場合には、CaesarFXの販売を断るケースもあるという。

「そういうお客様はいつかは私達のシステムを信用できなくなる時がきます。私達のシステムを信頼して、お客様には利益を取っていただきたい。それが私どものお客様に対する誠意なのです」。

杉本氏と冨山氏(写真左から)

「私たちは、たくさんのお客様を見てきて、マネーマネージメントの心理を数値化したデータをもっています」(杉本)。例えば、負けが続いて、元本の何%が目減りしたら、人は損切りをして資金を引き揚げようと考えるのか。答えは「30%以内」だ。元本の30%以内の目減りであれば、投資家はロジックを信頼していれば、ふんばって投資を続けることができる。しかし、目減りが30%を超え、50%に達すると、ほとんどの投資家はロジックをいかに信用していようとも、投資を続けることを躊躇(ちゅうちょ)する。「FXはロジックだけではだめなんです。マネーマネージメントがとても重要で、そこをセミナーやレポートでサポートしています」(杉本)。

身銭を切ってシステムのパフォーマンスを実証

FX投資はもちろん勝つためにやるのだが、リスク商品であるからには負けることも想定しておかなければならない。「もちろん、お客様に利益を出していただくのが私達の目的ですが、あらかじめ、最悪のシナリオではどのくらい負けこむかを知っていただいてから始めていただいています」(杉本)。勝ったときには顧客に喜びを提供するのはもちろん、負けたときも納得を提供する。想定内の負けは、明日の勝ちへと必ずつながるからだ。

杉本氏は、プロフェッショナルな証券マンで、顧客からの信頼を常に第一に考えている。それがCaesarFXの運用の仕方にも表れている。というのは、トレードシステムが完成すると、過去のデータをあてはめてテストをするのはもちろん、一定期間自己資金を投資して運用してみるのだ。

「システムトレードをお薦めすると、お客様からよくこう言われます。そんなに素晴らしいシステムなら、自分でやればいいじゃないか、人に薦めるなよって(笑)。これ、真実なんですね。私も個人資産が10億円あったら、CaesarFXを販売せずに自分だけで使います(笑)」(杉本)。単に過去のデータをあてはめてパフォーマンスをアピールするのではなく、身銭を切って実証する。それが顧客に対する誠意だと考えているのだ。

では、CaesarFXとはどんなアルゴリズムをもったトレードシステムなのか。「市場のゆがみをピンポイントで狙う」とはどういうことなのか。次回、徹底的に紹介したい。

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