ファイナルパソコンデータ引越し 7 ライト

AOSテクノロジーズは都内でWindows 7への引越しを手軽に行えるソフトウェア「ファイナルパソコンデータ引越し 7 ライト」の製品発表会を行った。「ファイナルパソコンデータ 引越し 7 ライト」は、既に発売されている「ファイナルパソコンデータ引越し 7 PR0」の下位バージョンにあたるがリーズナブルな価格ながら、同梱するLANケーブルでEメール、お気に入り、デスクトップ設定など重要なファイルやインターネット環境を"一気"にWindows 7へと移行することができる。

同社としては、Windows 7の売り上げ好調に合わせて、廉価バージョンを発表して更なるシェア拡大を狙う製品となる。標準価格は3,480円。対象OSは、Windows 2000 / XP / Vista / 7。来年1月15日に全国の量販店ならびにPCソフト売り場などで販売される。

AOSテクノロジーズ 代表取締役社長 佐々木隆仁氏

発表会において、AOSテクノロジーズの佐々木隆仁社長は、パソコンの引越し作業の大変さを「新しい家が出来たのはいいが、引越し作業が大変すぎて、引越しそのものをためらっている状況」とたとえ、手作業による引越し作業の大変さを強調した。

また、パソコンの引越しにかかる時間とコストを具体的に算出。情報システム担当の技術者の自給を4,000円、社員の自給を2,600円として計算して、手作業でデータ移行する場合、約12時間、費用は39,230円かかるところを同社引越しソフトを使うと図2のように時間で約4.2時間、費用が14,780円で済むという。

具体的にはアプリケーションとユーザーデータのバックアップ、ユーザーデータとアプリケーションのリストア、ユーザー環境の基本設定の移行などを短期間で済ますことができる。これによるコスト削減効果はパソコン一台に対して時間にして7.6時間、費用に関しては24,450円にもなるという。

図1 データ移行にかかる手作業によるコスト試算

図2 引越しソフトを使った場合のコスト試算

図3 コスト削減効果

今回発売する「ファイナルパソコンデータ引越し 7 ライト」は、すでに10月に販売されている上位バージョン「ファイナルパソコンデータ引越し 7 PRO」からアプリケーション移行機能を削り値段を3,480円に抑えたバージョンだ。同製品の特徴的な機能を落としてこのライト版を発売する狙いついて、佐々木氏は今後予想されるWindows 7へ移行する多数のユーザーを対象に、「ファイナルパソコンデータ引越し 7」シリーズのもう一つの機能である「Windowsアップグレードアシスタント機能」(インストールした後、ハードディスクに保存されている古いデータを、呼び出して無事に新しい環境に移行する)も十分なアピールになると強調した。PROの方の販売実績も月間で3,000本と好調であり、ライトに関してはNECのノートPC「LaVie」にバンドルされるでそちらの方も期待できるという。

Windows 7への引越し状況について

また、発表会に合わせてゲストとして登壇したマイクロソフト コマーシャルWindows本部本部長 中川哲氏より現在のWindows7の販売状況やOSの引越しにまつわるサポートセンターの状況についての報告があった。

マイクロソフト コマーシャルWindows本部 本部長 中川哲氏

Windows 7の販売状況は中川氏によれば、出荷されてもう少しで2カ月たとうとしているがパッケージの販売予測としては、前年度比で7.3倍を達成できる見込みになるという。また、販売状況は一旦落ち着きはしたものの、高い水準でそれを維持しており、通常はここからスローダウンしていくがその傾向がまだ見られず好調をキープしているという。

10月から11月までのWindows 7購入ユーザーの属性については、先進的なユーザーがほとんどであり、それはサポートセンターのコール内容によってもわかるという。この期間の対応は、アプリケーションの移行についてが70%と多数を占め、Windows 7のオペレーションについては少なかったが、11月20日ぐらいになると通常のオペレーションについての質問が多くなったという。これはボーナス商戦によって新規のユーザーが増えていったことによるものだろうと分析している。それを証明するようにアップグレードに関する質問が12月10日以降増えてきているという。

また、2010年度の3月から4月にかけての一般会計年度末のタイミングを見計らった以降の需要も予測。ここ半年ぐらいはこの分野のマーケットは非常に期待できると分析した。