本家のSIGGRAPHでも一大人気イベントとなっている「コンピュータ・アニメーション・フェスティバル」(CAF:Computer Animation Festival)は、SIGGRAPH ASIAでもちゃんと開催された。

本家のSIGGRAPHでは優秀作を厳選して上映するエレクトロニックシアター(ET:Electronic Theater)のイベントは昨年からなくなってしまいCAF作品上映に統合されてしまったが、SIGGRAPH ASIAでは、ETが継続されている。SIGGRAPH ASIAでも、全CAF作品群を作品ジャンルをカテゴライズしたうえで複数プログラムに分けて上映されたが、CAF全ジャンルから厳選された入選作を見られるETは、密度が高くて満足度が高い。

本レポートでは今年の注目作をピックアップして紹介することにしよう。

上映プロジェクタは1,500万円以上の業務用4K2K-SXRDプロジェクタ

今年のSIGGRAPH ASIAはパシフィコ横浜で開催され、ETの会場としては会議センター1Fのメインホールが選ばれた。ここは会期中、基調講演などが行われた大ホールだ。

会場となったパシフィコ横浜、会議センター1Fのメインホール

上映に用いられたプロジェクタはソニーの業務用SXRDプロジェクタ「SRX-R220」。4K2K(4,096×2,160ドット)の解像度を持ち、4,200Wのキセノンランプを使用し、最大輝度性能は2万ルーメン以上。重量は300kgを超えているだけでなく、価格もモンスター級で、投射レンズだけで200万円以上、システム価格として1,500万円以上の超高級機となっている。

上映に用いられたソニー製業務用SXRDプロジェクタ「SRX-R220」。4K2Kリアル対応機

この業務用シネマ用のSXRDプロジェクタ製品シリーズは2009年11月に2年ぶりのモデルチェンジが行われたばかり。最新機種は「SRX-R320」となり、100kg以上軽量化がなされている。なお、今回のETの上映に際してはソニーの日本法人が貸し出しを行ったとのこと。