「この名作、何かがおかしい――」。登場人物は全員「男」! 名作文学の描く濃密な人間関係を妄想たっぷりの新解釈でお届けするドラマCD「名作文学(笑)」シリーズ。その第三弾として、宮沢賢治の「注文の多い料理店」が登場する。オリジナルエピソードとして収録される「注文の多い第六天魔王」がタイトルとなった本作。光秀と秀吉が訪れた山奥にある謎の茶室で待っていたのは……。

■名作文学(笑) ドラマCD「注文の多い第六天魔王」あらすじ
信長に呼び出され、山奥へとやってきた光秀と秀吉。
疲れ果てた2人は、偶然見つけた茶室へと入っていく。
そこはなんとも『注文の多い茶室』だった。
利休に言われるがまま、競うように注文を片づけていく2人。
最後に待っていたのは――?

メインキャスト陣が語る「名作文学(笑) ドラマCD『注文の多い第六天魔王』」

(写真左から)鈴村健一、櫻井孝宏、遊佐浩二、市来光弘

「名作文学(笑)」シリーズの第三弾としてリリースされる「注文の多い第六天魔王」。今回は、信長役の遊佐浩二、光秀役の櫻井孝宏、秀吉役の鈴村健一、そして利休役の市来光弘といったメインキャスト4人が、収録直後に語ってくれた本作の魅力や聴きどころなどを紹介しよう。


――まずは収録を終えての感想をお願いします

遊佐浩二「名作文学が題材ということで、最初にお話をいただいたときは緊張したのですが、タイトルに『(笑)』と書いてあり、台本をチェックさせていただいたところ、非常に破天荒な展開になっておりましたので、楽しいメンバーと楽しく収録をさせていただくことができました。多少やりすぎの感もあったのですが、あくまでもそういった指示でやったことですので、僕らに苦情を送らないでください(笑)」

櫻井孝宏「出展作品が皆さんの知っている名作文学なので、聴き易く楽しめる内容になっています。結構ハメをはずしているトラックもあり、楽しみながら収録させてもらいました」

鈴村健一「今日はとっても楽しい収録をすることができました。こんなにすばらしいメンバーと一緒にできてよかったなと思っています。しかし、思えばこのCDも欲張りなCDで、最近流行りの歴史っぽいものやら文学やら、本当にどれだけ欲しがりなんだい? って思いました(笑)」

市来光弘「率直な感想として、本当に楽しく収録できました。後半になるにつれて破天荒っぷりが増していったので、収録しながら笑いを堪えるのに必死でした。本当に面白くやらせていただきました」

――本作の聴きどころや印象に残ったシーンを教えてください

遊佐「非常に楽しい仕上がりになっていると思います。料理店のお話は途中から切り替えで、さまざまシチュエーションを演じており、そのあたりでは、展開次第で話はいくらでも変わっていくということが楽しめるのではないでしょうか。それを参考に、皆様も日常生活でさまざまな妄想を膨らませていただければ、生活がより豊かになると思います(笑)」

櫻井「なんとも不思議なタッチの作品で一部分を選ぶのが難しいですね。文学作品ということが、上品さを漂わせてくれていると思います。多少はしゃいではいますが、無茶苦茶になっているわけではないので(笑)設定毎の展開を楽しんでください」

鈴村「犬ですね。"ポチ"という犬が出てきます。僕は『ハチ公物語』という映画で仲代達也さんが倒れてしまうだけで涙が出てしまうのですが、それに近い感動がありました。そこが聴きどころですね。あとCDとして本当に新解釈になっていますから、この作品で宮沢賢治に初めて触れる方は、ちょっと取り扱いに注意してください (笑)」

市来「名作文学というだけではちょっと硬い感じもするのですが、『(笑)』がついているだけあって、笑えて、聴きやすい内容になっています。本線はもちろんですが、『もしも』のパターンがたくさんあって、それが本当に面白いものになっているので、そこを聴いて笑っていただけたら幸いだと思います」

――ご自分の演じたキャラクターについて教えてください

遊佐「これまでに信長を演じさせていただく機会はなかったので、非常に新鮮な気持ちで臨ませていただきました。ただ、今までに求められたことのない信長だったと思うので、思い切りポップに演じさせていただいたのですが、こういうのもアリなのではないかと思っています。誰も本人に会ったことはないでしょ?(笑)」

櫻井「この劇中に出てくる光秀は、詰めが甘い感じです。切れ者ではあるのですが、それゆえのミステイクがあります。やはり知識と知恵はバランス良く」

鈴村「台本をいただいて、読んでみたら秀吉でしたので、とてもファンキーなおっさんみたいなキャラを想像していたのですが、今日朝10時1分にスタジオに到着し、早速渡されたキャラクター表を見ると美しい青年だったので、『そう来たか!』と思いつつも、10時3分ぐらいにはもう飲み込めていました(笑)。その結果がCDになっていると思いますので、ぜひ聴いてみてください」

市来「最初に台本を見たときは、『え、あの千利休さんですか?』と、ちょっと泡をふきそうになりました。ただ、実在の人物が登場してはいますが、作品はあくまでも架空の世界なので、自分なりに台本から読み取りながら演じました。信長のマネージャーみたいな気持ちで演じさせていただいております」

――最後に、作品を楽しみにしているファンの方へのメッセージをお願いします

遊佐「深く考えず、純粋に楽しんでいただきたいですね。そういう切り口もあるのかと、あまり先入観を持たないほうがよいということを、あらためて気づかされる作品だと思います。自分がこれまでどれだけ先入観にまみれた生き方をしてきたのか、どれだけ小さい人間だったのかということがわかるかもしれませんので(笑)、そのあたりを踏まえて聴いていただければいいなと思います」

櫻井「こういう作品は気楽に聴いてもらうのが一番です。『宮沢賢治はすごい』と感じながら聴いてください」

鈴村「皆さんも学校の休み時間や、居酒屋でのトークで、歴史や、作品のサイドストーリー的な話で盛り上がったことはありませんか? あるでしょう。それが作品になっちゃったよーん(笑)。ぜひ手にとってみてください。文学というものの敷居の高さが払拭されるぜ。もし宮沢賢治の『注文の多い料理店』をまだ読んだことがない人は、このCDをきっかけに読んでみたらどうかな? 原作のほうもとってもいい本なんだぜ。俺は大好きだった。お前らもきっと感動してくれると思う。今日はどうもありがとう(笑)」

市来「自分は、この作品に関わると知ったときに、実は初めて『注文の多い料理店』をちゃんと読んだのですが、原作を読んだうえでこの作品に挑んだので、いろいろと演じながら楽しめる部分がありました。やはり原作を知っているのと知らないのとでは全然楽しみ方が変わってくると思うので、もちろんこちらが先でも良いのですが、できれば原作のほうもチェックしていただけたらいいなと思います」

――ありがとうございました



「名作文学(笑) ドラマCD『注文の多い第六天魔王』」は、表題の「注文の多い第六天魔王」を含めた5本のオリジナルエピソードと、本編、そしてキャストトークなどを収録予定。発売は2010年1月27日の予定で、価格は2,625円となる。

タイトル 名作文学(笑) ドラマCD「注文の多い第六天魔王」
キャスト 信長 / 遊佐浩二、光秀 / 櫻井孝宏、秀吉 / 鈴村健一、利休 / 市来光弘
発売予定日 2010年1月27日 品番 FCCN-0058
価格 2,625円
発売元/販売元 フロンティアワークス
販売協力 ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント
(C)2009フロンティアワークス