「データを取って戻す」ことに特化

ネットジャパンの「ActiveImage Protector」はWindows環境をターゲットにした同社初の自社開発商品であり、「Server Edition」「Desktop Edition」「IT Pro Editon」といった3つのラインナップによる製品構成となっている。

ActiveImage Protectorの操作画面

「IT Pro Edition」には、仮想環境への移行をサポートする「マイグレーションライセンス」を用意。ゲストOSとして動作するサーバ数に制限はなく、19万8,000円で90日間フル機能を使える。

同製品の技術面での特徴は、サーバ起動中にHDDのセクタコピーを行う「ホットイメージング」機能だ。「この機能を実装したのは国内メーカーとしては当社が始めて」(株式会社ネットジャパン 営業本部 営業企画部 部長 佐藤尚吾氏)とのことだが、これが自社開発製品をリリースするようになった背景の一つとなったという。

これによってバックアップにかかる手間を大幅に軽減できるわけだが、同社は製品開発の方向性として「(データを)取って戻すことに集中したい」という。佐藤氏は「多機能化という方向性もあるが、流行のキャッチアップよりもシンプルで使いやすいものを作ることを優先する」とし、その上で安定性やスピード、圧縮といった部分への最新技術の投入に力を注いでいるとのことだ。

また、「Windows PEで独自のリカバリディスクを作成する場合は様々なツールが必要になることがあるが、ISOエディタの提供など、この点でのサポートには力を入れている」など、カタログやWebの製品情報ではなかなか見えてこない点についても同社は力を入れている。

顧客の声がストレートに開発現場に

リセラー販売が中心のエンタープライズ向けバックアップソフト市場において、直販も手がける同社の存在は異色とも言える。同社はこの点において、パートナーのみならず、エンドユーザーに対するきめ細かなサポートに自信を持つ。佐藤氏は「長く商売をしている中で『ユーザーはマニュアルを読まない』ということが判明し、その結果、製品には『わかりやすいUIが重要』という結論に至った」と語る。

ActiveImage Protectorは「ずっと開発が止まっていない(継続的に開発が行われている)」ことも特徴だというが、今後はユーザーからのフィードバックを直接製品開発に反映ことも視野に入れているそうだ。

主な製品
ActiveImage Protector 2.5

『出典:システム開発ジャーナル Vol.11(2009年9月発刊)』
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