2009年10月より放送開始となるTVアニメ『けんぷファー』。そのWEBラジオ「ラジオ けんぷファー 賢二と愛のわくわく臓物ランド」が9月4日よりスタートした。パーソナリティーを務めるのは、沙倉楓を演じる20歳の中島愛と、アニラジ初レギュラーとなる72歳の内海賢二。まさに業界騒然、年の差半世紀以上という夢(?)のコンビが実現している。

WEBラジオ「ラジオ けんぷファー 賢二と愛のわくわく臓物ランド」は「音泉」にて配信中

WEBラジオ「ラジオ けんぷファー 賢二と愛のわくわく臓物ランド」は6つのコーナーで構成。アニラジ初挑戦とはいえ、喋りにかけては百戦錬磨の内海賢二と弱冠20歳の中島愛とのコンビネーションに、とにかく注目が集まる番組となりそうだ。

収録中の内海賢二(右)と中島愛(左)。臓物アニマルも勢ぞろい!?

WEBラジオ「ラジオ けんぷファー 賢二と愛のわくわく臓物ランド」コーナー紹介

■新鮮ハラワタ市場
リスナーがお腹の中に溜め込んでいる、はらわたが煮えくり返るような不満や心の叫びを2人が代わりに叫んでいく。

■着五臓六腑
2人に言ってほしい、五臓六腑に染み渡る叱咤激励のセリフを募集。セリフを送る時にはどちらに言ってほしいかを指定するが、『けんぷファー』のラジオだけに、「誓約の腕輪」が光って、メッセージを読む担当が男女入れ替わる場合も!? 「着」とはついているが、実際に着ボイスにはならない。

■賢プファー
「賢プロのゴットファーザー」、略して「賢プファー」こと内海賢二が『けんぷファー』にどんな役で登場するのかを妄想たっぷりに予想していくコーナー。ポイントは「妄想たっぷり」というところ。なお、現時点では、内海の役どころについては発表されておらず、内海自身も「知らない」と語っているが……。

■女子になるやいなや
朝起きたら突然女の子になってしまう主人公ナツルにちなんで、リスナーが急に女子になってもいいように「女の子に関する初歩的な質問」を募集。中島愛が、全世界の女の子の代表して、できる範囲で答えていく。

■2人揃えば東大だって受かる
年の差がある2人が、ラジオでよくある「○○と言えば……、せーーの! ××」に挑戦。2人の答えが揃えば、リスナー全員が東大に受かるぐらいの奇跡のコーナーとなっている。作中に出てくる「楓を落とせば東大だって受かる」が元ネタ。なお、”奇跡のコーナー”だけに、2人の答えが揃ってしまった時点でコーナー自体が終了になる。

■モツオタ
「臓物アニマル」の人形のお腹の中に詰め込まれた「ふつおた」を、腹の中に手を入れ、メッセージを取り出し紹介していくコーナー。

初コンビとは思えないほど息もピッタリの2人

30分という放送時間に対して、非常に盛り沢山のコーナーが用意されているが、このあたりはお便りの数次第とのこと。なお、各コーナーへの投稿やお便りは「zm@onsen.ag」まで。「zm」はもちろん「ゾウ」「モツ」の略である……。

WEBラジオの今後の展開に要注目!

内海賢二と中島愛が語るWEBラジオ「ラジオ けんぷファー 賢二と愛のわくわく臓物ランド」

今回は、第1回配信分の収録後に行われた記者会見の模様をお届けする。初コンビとは思えないほどの盛り上がりをみせた収録のあとだけに、会見のほうもかなりのヒートアップぶりとなったが……。

記者会見ももちろん臓物アニマルと一緒

――まずは収録を終えた感想をお願いします

内海賢二「この年でこんなカワイコちゃんと仕事ができて楽しいなっていうのがありますね(笑)。こういったアニメーション番組のラジオは初めてで、訳がわからないうちに始まってしまいましたが、僕自身は楽しかったですよ。愛ちゃんがどう思ったかはわからないですけど(笑)」

中島愛「とにかくとっても緊張しました。でも、すごく楽しくて、勉強になるラジオだなって思いました」
内海「お互いに勉強になりましたね(笑)」
中島「本当に光栄です」

――収録の最後には中島さんの内海さんに対する呼び方も変わってましたね

中島「ちょっと勇気を出してみました(笑)」
内海「あれはよかったね。本当に50年くらい前に帰った気持ちでした(笑)。それだけでもう十分です」
中島「うれしいです」
内海「でも、これだけ年齢差のあるコンビはないと思うんですよ。20歳と72歳ですから。声優を始めた頃は20代だったんですけど、この年になってもまだ現役だからこそ、こういうことができたので、本当に生きていて良かったなと思います(笑)」

――年齢差を生かしたコーナーなど、ラジオにはたくさんのコーナーが用意されていましたが、特に気になるコーナーはありましたか?

内海「どのコーナーというよりも、とにかくリスナーの方からのリクエスト次第だと思います。皆さんが世の中に対して何を思っているのか、我々の業界に対してどう思っているのか、そういったところの素直な意見を聞きたいですね。政治の問題でも、子どもたちの問題でも、アニメの作品に限らず、いろいろな幅広い意見をいただきたいですね」

――それでは、番組への意気込みを教えてください

中島「『けんぷファー』というアニメについての情報もいろいろとお伝えしていきたいと思いますが、やはりリスナーの方や視聴者の方とコミュニケーションを取れる場所としてラジオは欠かせないと思うんですよ。なので、いろいろな意見を頂戴したり、コミュニケーションを取ったりしながら、『けんぷファー』というアニメを盛り上げていくお手伝いができればいいなと思っています。賢二さんとご一緒させていただくのもすごくうれしいです!」
内海「若いのにしっかりしているでしょう。20歳の女の子がこれだけしっかりとしたことを言えるというのは、大したものだと思います。俺なんかこの年でもまだこんなことは言えませんよ。まだ発展途上だと思っていますし(笑)」

――ラジオの中では軽快にギャグを飛ばすなど、第1回目からかなり盛り上がった感じでしたが

内海「今日はまだ第1回目で、打ち合わせもしたんですけど、まだ訳がわからない状態で(笑)。だから今日は無我夢中というか、愛ちゃんについていっているだけですよ(笑)」
中島「私は賢二さんに一所懸命ついていかせていただきました!」
内海「結婚式のスピーチじゃないんだから(笑)。やっぱり僕は、リスナーの人たちの意見をまず聞きたいですね。制作者の立場から、それがこれからの作品の参考にもなると思います。俺たちの仕事は、夢を与える仕事だと思うんですよ。今、世の中は殺伐としているので、何かで世の中を明るくしたいなっていう気持ちもあって、もちろん政治的に何かができるわけではないですが、それでも何かの手助けをしたいんですね。とにかく、我々はこの番組が続いているかぎり一所懸命やりますので、応援をよろしくお願いしたいですね」

――今回のラジオ出演の話を最初に聞いたときの率直な感想をあらためてお話いただけますか?

内海「最初はあまり乗り気ではなかったんですよ。訳がわからなかったですから。(ハラキリトラのぬいぐるみを指差して)この人からラジオの話があって(※)、相手役のことを聞いたときは、あまりにも年齢差があるので、はたして俺がやってもいいのかな、迷惑になるんじゃないかなっていうのが先にありましたね。その一方で、やってみても面白いかなっていう気持ちもあったんですよ。実際に今日やってみてよかったというのが僕の気持ちなんですけど、やる前はいろいろと考えましたよ。大丈夫かな、相手役の方にご迷惑をかけるんじゃないかなって。ただ、僕も一応この作品に出ますので、何の役かはまだわかりませんが(笑)、まったく関わりがないわけでもないので、やってみてもいいかなって思いました。これからもっとご迷惑をかけると思うし、うるさいじじいだとは思いますが、ご指導ご鞭撻のほどを。賢二、頑張りマース(笑)」

※「ハラキリトラ」の声を務める野村道子さんは、内海賢二氏が会長を務める「賢プロダクション」の相談役。そして、内海氏の奥様でもある。

中島「賢二さんとは『声優アワード』のときにご挨拶させていただいたのが初めてだったのですが、まさかこんな素敵な経験ができるとは本当に夢にも思っていなかったです。仕事もラジオもまだまだ初心者なので、とにかく自分のできることを精一杯やって、吸収させていただけるものは全部吸収したいなって、最初にお話をいただいたときに思いました。でもやっぱり緊張しますね(笑)。それにつきます。でもとってもうれしいです」

――中島さんから「緊張します」というコメントがありましたが、大先輩として何か緊張をほぐすコツのようなものはありますか?

内海「コツはないですね。やっぱり素直になることが一番だと思います。俺たちだってデビューしたころは、諸先輩と一緒に仕事をしたわけですよ。そして、そういった諸先輩方とは一緒にいるだけでいいということもあるんじゃないかなって思いますね。ゴルフでも今、石川遼君が17歳で頑張っているけど、タイガーウッズだとか、ああいった選手と一緒にプレイすることがどこかで勉強になっていると思うんですよ。だから、教えるとか教えられるとかではなく、一緒にいるだけで、何かを感じて欲しいし、俺たちも愛ちゃんから何かをもらうことがあると思います。緊張は……、(中島に向かって)ないでしょ? そんなに(笑)」
中島「ありますよ!!」
内海「俺だって緊張しますよ、こんな若い子と一緒に仕事をするとね(笑)。でも、まずは一緒にいる、その空気が重要だと思います。彼女とは今日はじめて一緒に仕事をしたんですけど、すごくうまくいったと思うんですよね。お互いにギスギスすることがなかったのは、彼女の素直さのおかげだと思います。変に構えてもいないし。で、緊張している姿もまた可愛いでしょ(笑)。そういった面で、ベテランと新人が一緒になるコラボレーションというのは意外といいなあと思いました」

――この組み合わせ自体がラジオの完成度を上げているということですね

内海「上げているかどうかはわかりませんが(笑)、これから上げていきたいと思いますし、いずれ彼女もそういった先輩になっていくわけですから、いろいろな経験を積んでいってほしいですね」
中島「学んでいきたいと思います」
内海「あと、俺たちもそうだけど、絶対に道を外れたらいけないっていうのがあるんですよね。俺たちは役者であって、声優であるんだけども、やっぱり人間としてちゃんとした常識はわきまえてほしい。今我々の世界で何か問題が起きたら大変だと思んですよ。それは視聴者の人たちにもお願いしたいですね」

――今後、番組にはキャストの方がもゲストにいらっしゃると思いますが、皆さん緊張するとおっしゃっているようです

内海「緊張? 当たり前だろ(笑)。でも、ゲストはどんどん呼びたいですね。そうすると番組がもっと盛り上がると思います」
中島「もっといろいろなお話ができますしね」

――きっとハラキリトラ役の……

内海「いやそれはね、よしておこうよ。俺が何にも言えなくなっちゃうから(笑)」
中島「野村道子さんにも、いろいろなお話を伺いたいなと思います!」
内海「どうも、お疲れ様でした(一同笑)。でも、いずれ作品でも共演しないといけないので緊張しますよね。……あまり言うと怒られますからこの辺で(笑)」

※しつこいようですが、ハラキリトラ役の野村道子さんは内海賢二氏の奥様です。

――最後に作品を楽しみにしている方とラジオのリスナーの方にメッセージをお願いします

内海「ラジオはアニメとはまた別のものだと思っているので、彼女と一緒にやっていく中で、ラジオとして何かをやりたいなっていう気持ちもあります。ただ、まだ具体的に決まっているわけではなく、コーナーもいっぱいありますから、とにかく皆さまからのご意見を待っています。本当に忌憚のない意見をいただきたいですね。『内海がうるせー』とか『もっと愛にしゃべらせろ』とか、そういったものでもいいので(笑)、そうやって番組をお互いに育てていければいいなと思っています」

中島「『けんぷファー』という作品が盛り上がっていくためには、リスナーの皆さんや視聴者の皆さんのお力やお声がすごく重要ですし、それがないと成り立たないと思うんですよ。なので、とにかくこの作品を愛していただいて、いろんな思いを持っていただいて、それをすぐにラジオにぶつけていただけるとうれしいなって思います。『けんぷファー』を観ながら思ったことでもいいですし、普段過ごしている中で気付いたことでも何でもいいです。それがもしかしたらアニメにつながるかもしれないので、とにかくお便りをお待ちしております。どうぞよろしくお願いします」

――ありがとうございました



WEBラジオ「ラジオ けんぷファー 賢二と愛のわくわく臓物ランド」は、「音泉」にて配信中。現在ちょうど第一回目の収録の模様が配信されているので、早速チェックしてみよう。なお更新は毎週金曜日となっている。

最後は2人でがっちりと握手

■TVアニメ『けんぷファー』おもなスタッフ
原作 / 築地俊彦 (メディアファクトリー MF文庫刊)◆監督 / 黒田やすひろ◆シリーズ構成 / ふでやすかずゆき◆キャラクターデザイン / 藤田まり子◆アニメーション制作 / NOMAD

■TVアニメ『けんぷファー』おもなキャスト
瀬能ナツル / 井上麻里奈◆美嶋紅音 / 堀江由衣◆三郷雫 / 名塚佳織◆沙倉楓 / 中島愛◆近堂水琴 / 阿澄佳奈◆ハラキリトラ / 野村道子◆セップククロウサギ / 田村ゆかり◆カンデンヤマネコ / 水樹奈々◆チッソクノライヌ / 能登麻美子◆西乃ますみ / 三上枝織◆委員長 / 小林悠希◆副委員長 / 後藤邑子◆会計 / 荒浪和沙◆内海賢二 / ???
(C)築地俊彦・メディアファクトリー/臓物アニマルカンパニー