マカフィーは、「インターネット検索で最も危険な有名人」の調査結果を発表した。それによると、1位はジェシカ・ビールとなり、昨年1位であったブラッド・ピットは10位となった(去年の結果については、こちら)。

この調査は3年連続で行われ、インターネット検索で最も危険な有名人を明らかにするためことが目的である。ハリウッドの華やかなスター、ポップカルチャーの有名人を対象としている。悪意を持った攻撃者は日常的に、キム・カーダシアン、リアーナなど、有名人の名前や画像を使って、最新情報、スクリーンセーバー、着信音を検索するインターネットユーザーを対象として、マルウェアが仕掛けられた無料ダウンロードを提供するWebサイトなどに誘導している。

傾向としては、若手の知名度に比例して危険度がアップしている。昨年のハイディ・モンタグ、ジェシカ・アルバに代わって、ハリウッドの若手スターで、タブロイド紙にたびたび登場するマイリー・サイラス、アシュレイ・ティスデイル、リンジー・ローハンがランクインした。彼らはまた、「落ち目」のロバート・パティンソン(30位)とクリステン・スチュワート(20位)、ジョナス・ブラザーズ(23位)、テイラー・スウィフト(16位)、ローレン・コンラッド(25位)、ヴァネッサ・ハジェンズ(17位)、ザック・エフロン(21位)といった他の若手よりも上位となった。

また驚くことに、米国大統領と大統領夫人はインターネット検索で最も危険な有名人に入っていない。実際、バラク・オバマは34位、ミシェル・オバマは39位と、調査結果の下から3分の1くらいに位置している。

以下は、今回報告された危険な有名人の順位とその脅威の概要である。なお、調査には、同社のSiteAdvisorを使って行われた。

1位:ジェシカ・ビール(Jessica Biel) スタイルやジャスティン・ティンバーレイクとの関係がうわさされていることから、スパマーやハッカーの恰好のターゲットとなっている。「Jessica Biel screensavers」(ジェシカ・ビールのスクリーンセーバー)で検索すると、Webサイトの約半分にスパイウェア、アドウェア、ウイルスが埋め込まれた悪質なダウンロードが仕掛けられていることが判明した。
2位:ビヨンセ(Beyonce) MTVビデオミュージックアワードでノミネートの常連であるビヨンセは、検索エンジンに「Beyonce ringtones」(ビヨンセの着信音)と入力すると、アドウェア、スパイウェアの配布先にリンクされている危険なWebサイトが表示された。ポップミュージックの大スターであるビヨンセは、2年連続で2位を維持し、マカフィー調査のトップ5に最多でランクインした有名人という記録に。
3位:ジェニファー・アニストン(Jennifer Aniston) Googleでの「Jennifer Aniston screensavers」(ジェニファー・アニストンスのクリーンセーバー)の検索結果の40%以上に、「FunLoveウイルス」などの悪質なウイルスが埋め込まれていた。
4位:トム・ブレイディ(Tom Brady) ニューイングランド・ペイトリオッツの選手であるトム・ブレイディは、試合中の選手の無料ダウンロードを求める多くのファンを魅了しているが、ダウンロードにはトロイの木馬も埋め込まれている。
5位:ジェシカ・シンプソン(Jessica Simpson) ジェシカ・シンプソンは、有名になるにつれて、インターネット検索での危険度も増している。「Jessica Simpson videos」(ジェシカ・シンプソンのビデオ)を検索すると、PCに損害を与える可能性のあるダウンロードが仕掛けられたWebサイトに誘導される危険性がある。
6位:ジゼル・ブンチェン(Gisele Bundchen) 世界で最も高額な報酬を得ているスーパーモデルは、サイバー犯罪者にも人気のターゲットである。「Gisele Bundchen photos」(ジゼル・ブンチェン写真)を検索すると、危険度「赤」のWebサイトに誘導される可能性がある。
7位:マイリー・サイラス(Miley Cyrus) マイリー・サイラスの画像に関連したWebサイトを使い、さらに、スパイウェアが仕掛けられた有害な他のWebサイトに誘導する。
8位:ミーガン・フォックス(Megan Fox)、アンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie) タブロイド紙の常連であるミーガン・フォックスと米国の象徴であるアンジェリーナ・ジョリーを検索すると、同数の危険なダウンロードサイトが表示される。
9位:アシュレイ・ティスデイル(Ashley Tisdale) 「ハイスクール・ミュージカル」に出演したアシュレイ・ティスデイルは、スクリーンセーバーの検索では、人気の検索語になっている。多くのスクリーンセーバーのサイトに、マルウェアが仕掛けられたダウンロードが数多く埋め込まれていた。
10位:ブラッド・ピット(Brad Pitt) 昨年1位だったブラッド・ピットは、危険度が「赤」、「黄」のWebサイト数が若干減少したため、順位を下げた。
11位:リース・ウィザースプーン(Reese Witherspoon) 「Reese Witherspoon」(リース・ウィザースプーン)、「Reese Witherspoon photos」(リース・ウィザースプーンの写真)を検索すると、隠しマルウェアが埋め込まれた無料ファイルを提供する危険なWebサイトが表示される。
12位:ブリトニー・スピアーズ(Britney Spears) ブリトニー・スピアーズの無料壁紙を提供していたサイト1つに50以上の感染の可能性があるダウンロードが仕掛けられていた。
13位:リアーナ(Rihanna) リアーナの無料着信音は最も人気があるものの1つだが、一部の怪しいベンダーが、登録者を欺き、個人情報を収集、販売していた。
14位:リンジー・ローハン(Lindsay Lohan) リンジー・ローハンのスクリーンセーバーのサイトでトロイの木馬、ウイルスおよびスパイウェアに感染した50以上の無料スクリーンセーバーが提供されていた。
15位:キム・カーダシアン(Kim Kardashian) 最近、リアリティ番組で大人気になったスターである。キム・カーダシアンの壁紙、スクリーンセーバーを検索すると、マルウェアで覆われた多数のダウンロードが表示される。