"最強のロボット"を考える「空想ロボット対談」開催!

2009年7月16日、ジュンク堂書店の池袋本店で、「空想ロボット対談」と題したトークセッションが開催された。出演者は、先日、乾電池駆動の車両型ロボット「エボルタ号」によるル・マン24時間チャレンジを成功させたロボットクリエイターで、ロボ・ガレージ代表の高橋智隆氏と、「空想科学読本」シリーズで知られる空想科学研究所の柳田理科雄氏の2人。6月に発売された共著書「史上最強のロボット! (ナレッジエンタ読本20)」(メディアファクトリー刊)にちなみ、同店での「ナレッジエンタ読本全店フェア」の一環として行われた。

「空想ロボット対談」が開催された、ジュンク堂書店池袋本店4Fのカフェ

会場には、高橋氏と柳田氏の共著書「史上最強のロボット!」の他、高橋氏の「ロボットの天才」、柳田氏の「空想科学読本」シリーズも並んだ

ちなみに「史上最強のロボット!」という書名は、浦沢直樹の「PLUTO」の原作となった「鉄腕アトム」の人気エピソード、「地上最大のロボット」からインスパイアされたもの。アトム好きを公言し自身も手塚的なフォルムのロボットを作ってきた高橋氏らしいタイトルだ。

内容の方も文字通り、"最強のロボットとはどんなロボットか?"という命題について両著者が大真面目に"机上の空論"を戦わせるというもの。"巨大なロボット"、"格闘に強いロボット"、"速いロボット"、"しぶといロボット"、"賢いロボット"、"魅力的なロボット" など、各章1テーマで最強のロボットを考えていき、その中でそもそも"強い"とはどういうことなのか? というところまで話は及んでいく。

本文は、対談というよりむしろ雑談、バカ話(笑)に近い軽いノリではあるが、柳田氏の得意とするマンガやアニメ・特撮など"フィクション"のロボット、高橋氏のよく知る実際に研究開発されている"リアル"なロボット、双方の事例が多数登場。それぞれのロボットやテクノロジーなどについては下段に詳細な注釈がつき、なかなかに濃厚な1冊となっている。

実は筆者も注釈部分の編集協力として同書にクレジットされており、少々手前味噌で恐縮なのだが、このトークセッションに関してはノータッチ。本の中では掘り下げられなかったテーマについても語られ、楽しく両著者の話を聞くことができた。

次ページ以降にて、トークセッションのダイジェストという形で、レポートをお届けしたい。

「クロイノ」専用ケース(左写真)を持った高橋氏と白衣姿の柳田氏が登場、客席から大きな拍手で迎えられた