東京ビッグサイトで開催中の「ワイヤレスジャパン2009」でZTE(中興通信)は、ウィルコムがNTTドコモのW-CDMA/HSDPA網を借り入れて6月から開始しているMVNOサービス「WILLCOM CORE 3G」に対応したUSB接続型データ通信端末を展示している。

WILLCOM CORE 3G対応データ通信端末以外にも、海外向け音声機種およびデータ通信端末、スマートフォン、コンセプトモックなどさまざまな製品を展示している。

展示会場のほぼ中央に構えるZTEブース

展示会に合わせて来日した銭氏

ZTEは、昨年4月に日本に正式な支社を設立。同年8月からサービスが開始された日本通信のMVNOによる3Gサービス「b-mobile3G hours150」向けにデータ通信端末を、今年6月にはウィルコム向け端末の提供を開始するなど、日本市場において順調にステップアップしている。

ZTE東アジア・東南アジア総経理の銭強(Qian Qiang)氏は、今後の日本市場の展開について、「ハンドセットを含めて次々と海外端末を提供していきたい」と話す。同社製品の強みとして“カスタマイズ”を挙げ、「通信事業者やユーザーのさまざまなニーズに応えていける」とアピールした。

多くの海外向けデバイスが展示されている

WILLCOM CORE XGP向け「HX003ZT」と同等の「MF633」

タッチ操作に対応したCDMA対応音声機種

日本では見慣れない形状の音声機種も展示

CDMA対応スマートフォン「ZTE D820」

前面QWERTY配列フルキーボードを搭載するスマートフォン「ZTE Xiang」

Windows Mobileを搭載したW-CDMA/HSPA対応スマートフォン「HTC Raise」

セパレート型通信端末のコンセプトモック

時計型通信端末のコンセプトモック

近未来的なデザインのコンセプトモック

銭氏によると日本市場では、「ブロードバンド無線ネットワークシステムとモバイルデバイスの2つが主力」とのことで、「どちらも平行して力を入れていく」方針だ。無線ネットワークについては「各通信事業者と粛々と提携を模索している」とのこと。同社では、GSMやW-CDMA、CDMA 2000、PHS、WiMAX、LTEというように多くの無線通信技術を扱っているが、「どの通信方式が良いかは、市場が判断すること」と柔軟な対応を示している。

このほか同社ブースでは、LTEとCDMA 2000 1X EV-DO Rev.Bのデュアルモードシステムや1月にウィルコムと提携したXGPを含めたTDD技術の協力覚書などを紹介している。

インフラ事業としてLTEやSAE EPC、WiMAXを紹介

InfoVision AwardなどのZTEが受賞した賞

(memn0ck/K-MAX)