【レポート】
1990年代の終わりにシトリックスがアプリケーションの仮想化を提案し、話題になった。それから10年、徐々に仮想化が広がってきた。特にここ数年はサーバ集約を実現する技術として注目を集めている。現在の仮想化の実情と成功のポイントについて、VMwareの日本パートナー第1号のソリューション・ディストリビュータであるネットワールドに聞いた。
ネットワールドは、2000年にVMwareの日本パートナーになったベンダーだ。当時、VMwareは海外企業とパートナー契約を結んでおらず、その第1号がネットワールドだった。
「アプリケーションの仮想化から始まり、途中ストレージの仮想化もあり、2007年末からサーバ仮想化が話題になりました。当時はブレードサーバを売りたいというメーカー側の思惑もあって仮想化が取り上げられたのですが、これで一般的な認知度が大きく向上しましたね」と語るのは、ネットワールド マーケティング1部 バーチャル・インフラグループのグループマネージャーである大城由希子氏だ。
「仮想化に向けてのテーマは3つあります。NTの延命、サーバ統合、可用性の向上です。一般的なサーバの利用率は5%以下で非常に無駄があり、電気代もかなり高い状態ですから、これを改善するための手段としても注目されています」とネットワールド ストラテジック プロダクツ営業部の課長である平松健太郎氏だ。
実際、サーバの消費する電力や重量が大きな問題として注目されており、仮想化への注目は高まるばかりだ。「この2年で採用数は非常に伸びました。2007年と比較して、2008年は190%の伸びです」と大城氏。
現在、サーバ仮想化のツールとしてVMwareの他に、Citrix XenServerやWindows Server 2008 Hyper-Vが登場している。しかし、今のところ業務利用での採用はVMwareのシェアが圧倒的に高い。
「Citrix XenServerはLinuxでの開発を手がけてきた人々に特に注目されているようですし、Hyper-Vはマイクロソフトの製品ということと無料で使えるということで企業のハートはつかみ始めている状態です」と、大城氏は後発のこれら製品も十分市場で認知されているとしながらも、現在は機能面や実績、ツールなど周辺環境の整備状況で違いがあるという。
「ヴイエムウェア社は、4-5年前からハイパーバイザーによる競争は今後は意味をなさなくなり、運用管理にこそ本当の価値があるとおっしゃっていますが、その部分がお客様のハートを掴んでいるというのが現状です。とくにプロバイダのみなさんは、仮想化でクラウドサービスを行いたいという希望がありますので、とくに運用管理面を重視されます」と平松氏は語る。
また、「たとえば、クリティカルではない数台のサーバだけを仮想化したいから手軽なHyper-Vでいいという選び方はあるでしょうね。慣れているマイクロソフトがいいということもありそうです」と大城氏。重要でない数台のシステムならばそうした選択で後発システムが採用されることも難しくないだろう。
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