高速・広帯域・高品質

ブロケード コミュニケーションズ システムズ株式会社アプリケーションデリバリー アカウントエグゼクティブ 成田憲吾氏

2008年12月にファウンドリネットワークス(ファウンドリ)を買収し、従来のFC(ファイバーチャネル)、SANからネットワークの分野まで事業領域を広げることとなった同社。新生ブロケードでも、ServerIronをはじめとするIP系製品への継続的な技術革新と製品提供を公約している。

ServerIronはスイッチベースのロードバランサであるため、パフォーマンスを最大限に発揮させるという点でアーキテクチャ面での利点を持っているということが最大の特徴だ。

実際に、2009年6月に発表されたばかりの新製品ServerIron ADXシリーズでは、エントリーモデル(ADX 1000)でも10Gbpsのインタフェースが搭載可能であるため性能要件の対応範囲が広く、パフォーマンス面では一般的に「ミッドレンジ」と呼ばれる部分までカバーできるそうだ。

なお、管理ツールは従来からのServerIronユーザーにも違和感のないように継承され、主要な機能についてはほとんどGUIで設定可能だ(すべての機能を使うには従来通りCLIベースとなる)。

大幅な省電力化にも成功

ServerIron ADXではシリーズを通して消費電力の大幅な削減に成功していることも大きなポイントだそうだ。「それまで1Gbpsのスループット実現に100W程度の消費電力が必要だったものが、27W程度まで抑えられている」(ADX 8000の場合)

成田氏が「パフォーマンスを追及している」と繰り返し述べるほど、コスト性能比に自信を持つ同社だが、その背景には、「製品の品質と信頼性向上のために様々な取り組みを行い、お客様の安心と安定運用に努める」という企業風土があるそうだ。これは、特にSAN関連製品について「売上の約9割はOEM」という同社の基盤を支えるビジネスモデルに根ざしているそうだが、当然ながらIP系製品にもこの考え方が適用されていくことになるという。

製品ラインナップ

Brocade ServerIron ADX 1000シリーズ/4000シリーズ/8000シリーズ

『出典:システム開発ジャーナル Vol.10(2009年6月発刊)
本稿は原稿執筆時点での内容に基づいているため、現在の状況とは異なる場合があります。ご了承ください。