【レポート】
2つ目は「新しいテクノロジ」。フル64bit対応、マルチコアCPUにスレッドを効率的に割り当てる「Grand Central Dispatch」(GCD)、GPUの並列処理性能を一般的な計算処理に活用するOpenCLの採用などだ。
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Leopardのメールでは複数のスレッドがセットアップされると、アイドル時にもそのままリソースが消費される |
「Grand Central Dispatch」(GCD)を備えるSnow Leopardでは、使用されていないリソースがきちんと開放される |
最後は、Microsoft Exchange Server 2007に対する「Exchangeサポート」だ。Mail、iCal、アドレスブックなど主要なコミュニケーション・アプリケーションにおいて、Macならではの使い勝手でExchangeのワークフローを利用できる。
この日一番のサプライズはSnow Leopardのアップグレード価格だった。「Snow Leopardは、Leopardの進化版だから、すべてのLeopardユーザーにアップグレードしてもらいたい」とSerlet氏。Leopardの価格129ドルから1が消えて「29ドル」が残った。これには会場がどよめいた。
見た目に派手な変化はないが、Snow LeopardはLeopardを隅々までブラッシュアップしたバージョンである。29ドルという手頃な価格なら、多くのLeopardユーザーがアップグレードを検討すると思う。一方でGCDやOpenCLなどは、これからの技術である。これらの効果をエンドユーザーが実感できるようになるまで、しばらく時間がかかるだろう。まずは開発者の参入を促す必要がある。大ヒットしているLeopardをブラッシュアップしながら、同時に今後のPCアーキテクチャ技術への移行を着実に浸透させていく。実に戦略的なアップグレードに思える。
開発者が集まるWWDCの基調講演では通常、開発中の技術説明に焦点が当てられ、今回のように数多くの新製品が発表されるのは珍しい。ただ今回のようにAppleがパワフルな製品を手頃な価格で送り出せば、開発者がアイディアを活かせる土壌になる。景気減速から低価格帯のWindowsマシンが注目されているが、昨今の低価格なNetbook人気は性能的には後向きなブームと言える。その思いは開発者も同様だろう。業績発表の際にApple COOのTim Cook氏が、今日のNetbookについて「Appleのロゴを付けたい製品ではない」とコメントしていたが、"パワフル"な製品を"手頃に"という今回の基調講演は、業界の停滞感を打破するAppleの前向きなソリューションの1つという印象を受けた。
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