米Appleは6月8日- 12日(米国時間)に米カリフォルニア州サンフランシスコで開発者カンファレンス「Worldwide Developers Conference (WWDC) 2009」を開催する。参加者のチェックイン受付が始まった前日7日の会場ロビーには、「One year later. Light-years ahead. (1年後。はるか先を行く)」と書かれたWWDCの大きな垂れ幕が掲げられている。

WWDC:1年後。はるか先を行く

会場のMoscone West

今年のWWDCはiPhone OS 3.0とMac OS X Snow Leopardを中心テーマとし、100以上のテクニカルセッションが用意されている。オープニングとして米国西海岸時間の8日午前10時(日本時間9日午前2時)から、フィル・シラー上級副社長ら複数の同社エグゼクティブによる基調講演が行われる予定だ。

米国ではAndroid携帯が注目を集め、WWDCの直前にはPalm Preの発売が始まった。今年後半にはWindows Mobile 6.5搭載携帯が登場する。パソコン市場に目を向けると、10月22日に一般提供開始となるWindows 7に対するPCユーザーの期待が高まっている。今年の後半からiPhoneおよびMac OS Xは厳しい競争にさらされることになる。その状況の中で「1年後。はるか先を行く」である。現時点でこの一文の本当の意味は読み取れないが、差を縮めてきたライバルを、さらに引き離すと宣言しているようであり、明日の基調講演への期待がふくらむ。会場内のiPhone OS 3.0の垂れ幕には「The world's most advanced mobile operating system.(世界で最も進んだモバイルOS)」、Mac OS X Snow Leopardの垂れ幕には「The world's most advanced operating system.(世界で最も進んだOS)」というコピーが付けられている。

また会場1階部分の壁面がiPhone / iPod touchアプリのアイコンで埋めつくされている。WWDCでモバイルプラットフォームのテクニカルセッションが本格的に提供されるようになって今年で2年目だが、Appleの開発者イベントにおいてiPhone / iPod touchアプリ開発者が非常に大きな存在になっていることが伝わってくる。